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戦え! 立浪ドラゴンズ

<OBに聞く>今中慎二氏(野球解説者)の視点 ドラゴンズへ忖度なしの激辛メッセージ「与四球と奪四球がポイント。走塁からチームに勢いをつけたい」

 

開幕ダッシュに成功したものの、その後は苦戦が続いている。ここまでの戦いを振り返りつつ、ここからは何が必要で重要なのか。春季キャンプでは臨時コーチを務めたOBの今中慎二氏に話を聞いた。例年のようにズルズルと沈むことだけは許されない。

シーズンを通して大事なことはチームが一丸となって戦うこと。そして最後まで決してあきらめないことだ


キーワードは四球


 開幕ダッシュを果たし、最大6もあった貯金も使い果たしての借金生活。勝っているときは先発が中盤まで失点を抑え、打線も得点のチャンスをしっかりとモノにしていた。当たり前のことですけど、それができなくなったということ。ではなぜ急にできなくなったのか。そのあたりが野球の難しさであり、流れもあるかもしれませんが、まだ本当の力ではないとも言えるでしょう。

 先発が序盤で崩れるようになったのは、いろいろと要因はあるでしょうけど、一番大きいのは与四球の多さ。調子が良く、勝っているときは投手も頭の中に四球はなく、常に打者と勝負できていた。それが負け出すと、打たれたくない、四球は出したくないと考え始める。余分なことが頭に入ってピッチングが窮屈になるんですよ。何も四球が悪いとは言わない。出してもいい四球はある。ここは無理して勝負する場面ではない、一塁が空いている、次打者との比較を考えながらでね。でも、ただの制球ミスから無駄な四球が多くなった。そうなると守りのリズムも失われていくから、ミスの連鎖になる。四球を絶対に出すなとは言わない。でも出したらそこは頑張れとは言いたい。そこで踏ん張りきれず、失点につなげてしまうから、どうしても四球が目立つんです。負けるときは、ほぼ四球が絡んでいる。

 これは打者も同じ。もっと四球を奪っていかないと。阪神との一番の違いはここ。阪神の打者は見極めが良く、ボール球を振らない。そこが徹底している。正しく言えば、狙っていない球は振らない。きれいに見逃す、あるいはバットを止められる。でもドラゴンズの打者は狙っていない球にも手を出してしまう。それが具合の悪いことにバットに当たって凡打になる。初球から振っていくのは全然いいんですけど・・・

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