大谷は自然豊かな岩手県奥州市に生まれて幼少のころから野球に親しみ、花巻東高でその類まれな実力を開花させた。世界に羽ばたく大谷の足跡を確かに刻み、その歩みを見守りながら大きな夢をともに見る、岩手の地を訪ねた。 文・写真=相原礼以奈 <Story1>メジャー取材を続ける県紙・岩手日報 <Story2>ふるさと応援団の想い 
3Dスキャンと南部鉄器の技術で作られた握手像
伝統の技も息づく「握手像」
東北新幹線のJR水沢江刺駅構内にある南岩手交流プラザ、同駅近くの奥州市伝統産業会館には、大谷ゆかりの品や快挙を伝える新聞号外などの展示スペースが設けられている。同会館では、17年に南部鉄器事業者の団体・水沢鋳物工業協同組合が制作した真ちゅう製の「握手像」と握手を交わすこともできる。
握手像は、実際に大谷の手に三次元形状測定機でレーザーを当てて測定し、そのデータを基に同市の事業者が南部鉄器の技術を用いて型作成・鋳造・研磨を行い完成させた。先端技術と伝統技術の結び付き、技と心を追求する深みも味わえる。また、5キロほど離れた奥州市役所1階ロビーでも、同じ握手像が公開されている。
南岩手交流プラザ内にある奥州市観光案内所の千葉義則所長によると、「ふるさと巡礼」と称して訪れる大谷のファンは多いという。「大谷選手がどういうところで育ったか見てみたい」とアメリカから訪れた人も。
ファンは関連グッズの物販などを期待しがちだが・・・
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