プロ野球90年特集 華麗なる遊撃手
＜PROLOGUE＞阪神・吉田義男 飛燕の早業 君は「牛若丸」を知っているか――
“捕るが早いか、投げるが早いか”と言われた捕球から送球へのスピードはまさに飛燕の早業だった。1953年に立命大を中退して阪神に入団し、69年まで主に遊撃手としてプレーした吉田義男。“牛若丸”と称された華麗な守備は球史に深く刻まれており、「遊撃手特集」から外すことはできない。
身長165cm。プロの世界で生き残るために考えたのが、その小さな体をいかに有効に使うかということだった。そこで吉田義男が出した結論が、守備では捕球したらいかに早く握って投げるか、その一点だったという。
「とにかく暇さえあればボールを持って、グラブで捕ったボールを右手に持ち替える練習をしていました。新人当時の監督の松木謙治郎さんに・・・
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内野ゴロをしっかりと両手で捕球しにいっているが、これは素早い送球のためだ[写真=BBM]
身長165cm。プロの世界で生き残るために考えたのが、その小さな体をいかに有効に使うかということだった。そこで吉田義男が出した結論が、守備では捕球したらいかに早く握って投げるか、その一点だったという。
「とにかく暇さえあればボールを持って、グラブで捕ったボールを右手に持ち替える練習をしていました。新人当時の監督の松木謙治郎さんに・・・
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