中央学院高の勝ちパターンとして定着した。試合は遊撃手としてスタートし、リード、もしくは終盤の大事な場面でマウンドに上がる。フル回転を喜んで受け入れる背景には、抜群の身体能力がある。 取材・文=高木遊 
まさしく、勝負師の目である。右打席では集中力を研ぎ澄まし、好機では強さを発揮する[写真=高木遊]
今宮健太を彷彿とさせる才能
50メートルを5秒8で走る高い身体能力で遊撃手としてグラウンドを駆け回り、マウンドに上がれば、堂々とキレの良い最速148キロのストレートと、スライダー、カーブ、チェンジアップといった変化球を器用に投げ分ける。颯佐心汰のプレーぶりは、投打二刀流で2009年夏の甲子園を席巻した明豊高(大分)時代の
ソフトバンク・
今宮健太を彷彿とさせる。
船橋市に生まれ、父が営むラーメン屋に近い印西市の内野シャークスで軟式野球を始めた。中学時代は船橋シニアでプレー。同チームは中央学院高が18年に春夏ともに甲子園初出場を果たした際に、投打の二刀流で活躍した
大谷拓海さん(元セガサミー外野手)を輩出した。先輩の姿を見てきた颯佐は「自分も大谷さんと同じように、投打二刀流で甲子園に出たい」と、同じ道に進んだ。
高校入学後、最初に大きなインパクトを残したのは、2年春の千葉大会だ。リリーフで二塁手からマウンドに上がると最速148キロを投じて周囲を驚かせた。一番打者としても、攻守にバネを感じるプレーで2年生ながら大きな注目を集めた。秋からの新チームでは遊撃手となり、攻守走三拍子そろった攻守の軸、さらに投手としてもチームをけん引していった。
昨秋の千葉大会3回戦(対木更津総合高)では・・・
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