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それ行けカープ 勝利の雄叫びを上げろ!

<カープ頂の記憶>広島・球団創設26年目の初優勝! 近鉄を下して2年連続の日本一【1975/1979/1980】

 

原爆投下によって焦土と化した広島の地に1949年、復興のシンボルとして「広島カープ」が誕生した。プロ野球で唯一の市民球団は長い苦難の時期を経て、1975年についに初優勝を遂げ、広島の街は歓喜と涙に包まれた。あれから、およそ半世紀。プロ野球誕生90年を迎えるまで、優勝は9回。そのすべてのシーズンを振り返る。
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1975年、大混乱の中で行われた古葉監督の胴上げ。巨人を下して決めた


赤ヘル旋風の到来


 3年連続最下位からの巻き返しを図るべく、1975年から帽子とヘルメットを赤に変更。監督にはコーチのジョー・ルーツが昇格した。「エキサイティングなベースボールを目指す」と語っていたルーツだったが、4月末に早くも辞任。39歳の古葉竹識監督が誕生した。

 新監督となってチームはじわじわと浮上した。外木場義郎池谷公二郎佐伯和司の先発三本柱に抑えは阪急から移籍してきた宮本幸信。打線も日本ハムから移籍の大下剛史が一番に座り、山本浩二は6月半ばから四番に定着。その脇を衣笠祥雄リッチー・シェーンホプキンスの助っ人が固めた。5月を12勝8敗3分け、6月も12勝9敗1分けと勝ち越し。長嶋茂雄監督率いる巨人が最下位に沈む中、夏場まで中日阪神と三つ巴の戦いを繰り広げた。

 この年の広島はしぶとく、粘り強かった。「赤ヘル旋風」は広島にとどまらず全国へと広がり、その中で選手たちも集中力を切らさなかった。抑えの宮本に疲れが見え始めると・・・

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