左腕から投じる力のあるストレートに精度の高い変化球で打者を封じ込む。安定感ある投球にファンが魅せられている。新人王の最有力候補でもある背番号21。最下位に低迷したチームで希望の光である男が目指す頂はまだまだ高い。 取材=中島大輔 写真=桜井ひとし、高塩隆
※成績は9月15日時点、年齢は今季の満年齢 自分を理解する力
「完成度が高い」という前評判どおり、西武のドラフト1位・武内夏暉は開幕先発ローテーション入りして好投を続けている。5月には4試合に先発して3勝、防御率0.63で月間MVPを受賞。昨年のドラフトで3球団が1位指名し、新人王争いをリードする男のすごみはどこにあるのか。 ──今季18試合登板時点で規定投球回には届いていないものの7勝6敗、防御率2.35と好成績です。ここまでの投球をどう自己評価していますか。
武内 開幕前に想像した以上にできています。特にイニング数(122回1/3)や、防御率ですね。
──大学時代のような投球ができているのか、プロに入って伸びているのか。
武内 大学以上のことができています。
──どの辺が良くなっていますか。
武内 変化球だったり、体力面ですね。
──ファームの
榎田大樹投手コーチが合同自主トレで見た際、スライダーが課題だと感じたそうです。でも開幕までに改善してきて驚いた、と。
武内 春季キャンプのころから曲がり球のカーブ、スライダーがあまり良くなくて自分でも不安材料でした。それが投げていくうちに良くなり、通用するようになったのが大きいと思います。
──握りを変えた?
武内 握りは変えてないですけど、イメージというか。練習はもちろんするんですけど、徐々に自分の中でつかむものができていきました。
──どんなイメージですか。
武内 軌道のイメージもそうですけど、まず自分のボールを理解する。球質を計ってくれるトラックマンを使って・・・
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