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2025ドラフト注目選手CLOSE-UP【高校生編】

東海大相模高・福田拓翔(投手)&金本貫汰(内野手)&中村龍之介(外野手) 激戦区で磨かれた三種三様の個性

 

「神奈川を制する者は全国を制す」という言葉がある。今夏の地方大会は49地区屈指の激戦区を勝ち上がり、甲子園8強。2年生ながら大舞台で力を発揮し、最上級生では、さらなる飛躍が期待される。
写真=田中慎一郎

50校以上から誘い


福田拓翔 好きな言葉は「不撓不屈」。遠投120メートルと小、中学時代は投手兼遊撃手だった


 今夏の甲子園で東海大相模高を8強入りに導いた198cmの大型左腕・藤田琉生(3年)は熟考の末、プロ志望届提出。10月24日のドラフトでは1位指名候補に挙がる。県2位で関東大会出場を決めた新チームには藤田に劣らない才能を持つ後輩たちがいる。最速150キロ右腕エース・福田拓翔、世代屈指の長打力を備える一塁手・金本貫汰、卓越したミート技術を持つ外野手・中村龍之介だ。

 偉大な先輩たちが背負った栄光の背番号1を福田がこの秋、受け継いだ。神奈川県大会は準優勝。今後も県内で激突が予想される横浜高との決勝には登板せずも、来春のセンバツの重要な参考資料となる関東大会の出場権獲得に貢献。「僕の夢はプロ野球選手なので、藤田さんのように(プロ志望届を)出せるようにしたい」と、早くも1年後のドラフトに照準を合わせた。184cm78kgの体躯から最速150キロを繰り出す豪腕。

 今夏の甲子園では背番号15でベンチ入りし、直球が140キロ台後半をマークするなど2年生離れした出力を披露した。ただ自身の球威を過信することはない。秋季大会ではスピードガンと勝負することなく、試合をつくる安定感を重要視。直球は140キロ台前半に留め、スライダーとのコンビネーションでコーナーを突く投球でゼロを並べた。「甲子園に出た(1学年上の)先輩たちを見習っている。僕たちもやっぱり甲子園に行きたい」。勝利を第一に考えるエースの矜持が、スタイルチェンジにつながった。原俊介監督は「いつでもストライクが入るし(直球は)バッターの手元で伸びるようになってきた。甲子園で投げているときから、ボールの質が短期間で変わった」と進化を証言した。

 兵庫県出身。小学6年時にオリックスジュニアに入り、明石ボーイズでプレーした中学時代は50校以上の高校から誘いを受けた。その中の1つだった東海大相模高の練習見学に訪れた際・・・

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