2025年1月、楽天のドラフト1位・宗山塁が本拠地・仙台にやってきた。入寮、新人合同自主トレ、NPB研修と慌ただしくプロ野球生活がスタートしたが、その表情はいつもにこやかだ。未来へ羽ばたく黄金新人の第一歩に迫る。 写真=川口洋邦、高原由佳 
新人合同自主トレがスタートし、トレーニングに励むルーキーたち。宗山もにこやかな表情でトレーニングをする
スペシャルドリンクから見た「プロ意識」
1月9日、楽天モバイルの室内練習場で行われた新人合同自主トレ初日、宗山塁は「45歳くらいまで現役を続けていきたい」と口にした。自ら発信することで、責任を持つ。父・伸吉さんからの教えだ。明大2年春、こう語ったことがある。
「高い目標を持つことの大切さ、です。口で言ったり、文字に残したり、恥ずかしがらずに表現できないといけない、と。年齢を重ねると、難しくなるんですが、そこはずっと大事にしてきたことです。幼少時から『プロ野球選手になれる!』と思って、練習に取り組んできました」
さらに、具体的にプロを目指す意識が芽生えたのは、明大2年の冬頃。「日によってコンディションの差があると、この先なかなか戦えない」と感じ、自身の体に入れるものにもこだわるようになったという。そこで本やYouTubeなどで調べ「動くためのエネルギーと回復が早くなる」と糖質とアミノ酸を混ぜた自家製ドリンクを毎日欠かさず飲むように。新人合同自主トレでも、練習の合間に飲んでいたのはそのスペシャルドリンクだ。
努力を惜しまない。ノックを受ける際にも捕球から送球までの一連の動きは、実戦を想定している。それでも「(捕球から送球までの速さは)武器の一つではありますが、プロに入りこれからさらにランナーの足も速くなる。練習から意識してやっていきたい」と足元を見つめる。
毎年恒例のシャトルランでも報道陣を驚かせた。回数では育成1位の岸本佑也、ドラフト6位の陽柏翔に続く3位の105回だったが、走るフォームは誰よりも軽やか。疲労が見え始めた後半でも大きく乱れることなく走り切った・・・
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