「この選手の番号は昔、あの選手が着けていたんだ」――。本来は単なる数字に過ぎない背番号というものに、なぜ野球ファンは「物語」を感じるのだろう。大相撲や落語のように師匠へと弟子入りし、名前の継承があるわけではない球界において、唯一それに近い「伝承」の役割を果たすのが背番号だからなのかもしれない。そして永久欠番は、大相撲や落語における「止め名」(栄誉をたたえ、その名前を継承させないこと)みたいなものだと言える。それほど、背番号には意味が込められている。ここでは現在の12球団から各1人、「新しい背番号でのスタート」に臨んでいる人物をピックアップ。それぞれの新背番号に込められている気持ちを、浮き彫りにしてみよう。 ※「2025年の新背番号」の情報は2月6日時点。育成を除く 
新天地で心機一転、大ブレークを狙っていく
開幕レギュラーは白紙状態――。今年の
西武は誰にでもチャンスがあり、一軍メンバーが汗を流す南郷キャンプでは熾烈な競争が繰り広げられている。オフに現役ドラフトで
ロッテから移籍してきた
平沢大河もその一人だ。内外野をこなせるユーティリティープレーヤーで、「両方練習するように言われています」と二塁、右翼のポジションが視野に入る。
2016年、仙台育英高からドラフト1位でロッテに入団。与えられた背番号は『13』だった。野手としては珍しい番号だが・・・
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