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2025猛虎逆襲 あの栄冠をもう一度

阪神をVへ導いた4監督 信念と情熱と。

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2リーグ分立以降、阪神の優勝は6回。4人の“名将”の下で歓喜の瞬間を味わった。いずれも個性的でクセのある指揮官だった。
写真=BBM

藤本定義【V/1962・64年】
巨人と阪神の両方で監督を務めた唯一の人物。3年間で2度の優勝


親分肌の“球界のドン” 本音を隠して笑顔で


 2リーグ分立後、チームに初優勝をもたらしたのは藤本定義監督で1962年のことだった。その前年、金田正泰監督から助けを求められて阪神のヘッド兼投手コーチに就任。巨人の初代監督であり、ライバルチームへの入団は抵抗があったものの受諾し、同年の7月には成績不振で退くことになった金田監督のあとを受けて代理監督から監督に昇格。後半戦の快進撃に手応えをつかみ、必ず優勝できると選手たちを鼓舞し続けた結果だった。

“球界のドン”と呼ばれたように貫録十分の親分肌。巨人・川上哲治監督をわざと「テツ!」と大声で呼び捨てにし、ヘッドコーチには巨人で活躍した青田昇を招へいするなど、チーム内にまん延していた巨人コンプレックスを払拭。チーム75勝のうち、小山正明村山実で52勝。ローテーションを確立して二本柱をつぶさぬ采配も光った。胴上げ後に「この優勝はすべて、タイガースを愛してくださるファンのおかげです」と満面の笑みで語った。

 2度目の優勝は・・・

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