「特別な2試合をもっと楽しみたい！」そんな声もあろうかと、有識者の力を借り、東京シリーズの見どころをお届けします。まずは元メジャー・リーガーの視点から。投打にプレー外に注目点は盛りだくさん。その中でも心に留めておきたいこととは――。
取材・構成=小林篤　写真=Getty Images

両軍ともに欲しい先制点　今永対大谷は配球に注目

　ドジャース打線に対し、カブス投手陣がどれだけ踏ん張ることができるか。試合の勝敗については、ここが一つの見どころとなります。ドジャースは、大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンの『MVPトリオ』がオープン戦も打撃の状態が良好。東京シリーズでも打ってくれそうな予感がしています。

　試合を優位に進めるためにもどちらも取りたいのが先制点。となると、大注目は初回に訪れる今永昇太(カブス)と大谷の対決です。今永は昨季、高めへのフォーシーム、低めへのスプリットという高低の投げ分けが非常にうまくいきました。ただ、キャンプで取材した際、「オープン戦で打者にある程度、高めの真っすぐをケアされていると感じた」と話していました。ですから今年はまた違った配球をしてくるかもしれません。昨年の大谷との対決では内角高めにも投げ込んで5打数無安打1奪三振と抑えています。おそらく今回も2打席は対戦があると思いますから、お互いがどう対策をしてくるのか、配球に注目するのは面白いと思います。

　今永と投げ合う山本由伸ですが、球のキレや強さを見てもいいキャンプを送ってきた印象を受けました。昨季終盤には結果も出ましたから、自信を持って開幕戦に臨めるはず。2戦目の先発が濃厚な佐々木朗希は・・・