昨年はDeNAがリーグ3位から駆け上がり日本一に輝いたペナントレース。果たして、今年はどのような展開となるか。まずはプロフェッショナルの視点で野球解説者の伊原春樹氏と小笠原道大氏にセパのペナントレースの行方を語り合ってもらった。 取材・文=前田恵(※取材日=3月11日) 写真=BBM 
伊原氏[左]と小笠原氏。手にしているのは自身の今年のセパ順位予想だ
投手陣がそろう巨人がVの一番手
――まずはセ・リーグの展望からうかがいます。ズバリ、優勝候補は?
伊原 私は
巨人ですね。やはり投打ともに駒がそろっています。先発の5、6番目を誰にするかという課題はありますが、中継ぎも整っていますからね。そのうえ、抑えの
ライデル・マルティネスを(
中日から)獲得し、
大勢を8回に回すことができる。後ろは盤石です。
小笠原 私も伊原さんとほぼ同じ理由で、巨人です。野球は相手を抑えなければ勝てない。そういう意味でも、投手陣の充実が一番ですね。
――オフの話題の中心だった、
甲斐拓也捕手の加入は現状いかがですか。
伊原 私はもともと甲斐の獲得には「?」マークでした。
岸田行倫は肩もいいし、バットを短く持って、しつこい打撃もできる。岸田と
大城卓三の2枚で十分ですよ。
小笠原 しっかり投手陣をリードして勝ち星につながれば、仮に甲斐が打てなくても、そこは目をつぶるでしょうけれども。リード面でも遜色なければ岸田、時々大城ということになるのではないでしょうか。ただ、甲斐の加入によって既存の捕手陣が刺激され、全体のレベルアップにつながればいいと思いますね。
伊原 そういうつもりで
阿部慎之助監督が獲ったのなら、それは正解かもしれないね。
――巨人を追うチームの筆頭は?
伊原 DeNAじゃないかな。ここ2年ほど、勢いがある。投手力に関しては、なんといってもT.
バウアーの復帰が大きい。間違いなく10勝はするでしょう。先発陣は、楽になったと思うね。
小笠原 私も巨人の対抗馬はDeNAと見ているんですが、
山崎康晃、
中川颯、
坂本裕哉以外の中継ぎ陣には少し不安材料もありますね。ただ打線に関しては、何もしなくてもセオリーどおりに攻撃していけばOKというくらい、得点力がありますから。
伊原 今年は
森敬斗がバッティングのほうでも、そこそこ打つんじゃないかな。これまでのDeNAはショートの打撃が弱かったから、森が打てば打線は問題ないでしょう。
――Aクラス候補の最後は、どのチームになりそうですか?
小笠原 私は・・・
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