ドキドキとワクワクが増していくこの時期。シーズン開幕を前に、チームはそれぞれ準備に余念がない。勝利のため、そして、その先の頂点のため──。挑む男たちは、新シーズンへの思いを力強く語る。昨季のパ・リーグMVPもリベンジに向け、ギアを上げていく。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM いつもと少し違う春
長い長い戦いが、始まる。最高のスタートを切り、そのままゴールまで突っ走ることができたら文句なしだが、そう簡単にはいかないのが勝負の世界だ。だから、選手たちは一人ひとり、最善の準備をした上で『3月28日』が訪れるのを待つ。近藤健介もオフシーズンから春季キャンプ、オープン戦を経て、いま一度、自分の“心技体”と向き合っている。 ──いよいよ2025年シーズンの開幕が近づいてきました。
近藤 もう(プロ入り)14年目なので、この時期の心持ちは、今年もそれほど変わらないですね。しっかりと準備をして、シーズンに向けて、というのは常に。そういう意味では(春季)キャンプのほうが1年始まるなという感じがあります。
──そのキャンプに関しては今春、調整が一任されるS組が新設。近藤選手も宮崎キャンプへは2月1日からではなく、15日からの合流となりました。
近藤 今回、(昨季9月に痛めた)右足首のこともあったので、だいぶいい調整はできたのかなと思います。自分でやらせてもらえる分、責任感などを感じながら、より緊張感のある2月だったのかなと。
──例年以上に長く取り組んだ自主トレのテーマとしては?
近藤 まずはさっきも言ったように、足首の状態を良くするというところからスタートできました。2週間延びるということで、日本シリーズが終わってから思い切り休めたのは大きかったなと思いますね。例年と比べて1月の自主トレのときの体の動きは少し悪かったんですけど、その分、(キャンプインまでに)2週間もらえたので。15日には結構ベストな感じでは持ってこられたのかなと思います。
──まずは合流日である15日に合わせて調整してきたわけですね。
近藤 休んだ分、戻すというか、出力が上がってこない部分はありましたが、15日の時点では変わりなく入れたかなと思います。
──近藤選手としては、今回のS組のメリットをどこに感じましたか。
近藤 自分でできるという判断の下で任されているわけで、もちろん責任感も伴います。その分、チームとして若い選手を見られる、試合に多く出せる、実戦経験を積ませられるというところは、当然いいことだと。僕らとしても自分の調整、シーズンを戦い抜くための技術や体力というところにフォーカスできるので、そこは本当に良かったかなと思いますね。
──3月に入ってからは、S組の選手たちも実戦での調整に移りました。開幕に向けて現段階での仕上がり具合はいかがでしょうか。
近藤 足のほうもまだまだ、なんて言うか、気になるわけではないんですけど・・・
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