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東京六大学野球100周年

<神宮球場と私>高山俊(明大/オイシックス新潟) 安打を求めた4年間「明治では『人間力』の大切さを鍛えられました」

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東京六大学100年の歴史に名前を刻んだ安打製造機である。2012年から15年までの4年間で積み上げた「131安打」は通算最多安打記録として今も燦然と輝いている。
取材・構成=岡田浩人 写真=BBM

東大1回戦で明大の先輩・高田繁氏の持つ127安打を更新する128安打。試合後には記念撮影が行われた


手探りだった1年時


 その言葉には、100年の歴史を刻んできた数多の先輩たちへの敬意であふれている。

「当時の通算安打記録(127安打)を持っていたのが明大の先輩の高田繁さん(元巨人)で、周りの皆さんから『明治の記録は明治の選手が越えなければいけないよ』と言われていたので、今振り返っても達成できたことはすごく光栄で良かったなと思っています」

 日大三高の中軸打者として、3年夏の甲子園で26打数13安打、打率5割という数字を残し、準決勝と決勝では2試合連続本塁打を放つなど10年ぶり2度目の全国制覇に貢献。2012年春、鳴り物入りで東京六大学の名門・明大に入学した。

 ただ、意外なことに入学当初の高山は高校と大学のバットの違いに不安を抱えていたという。

「木製バットは金属と違って“しなる”ので、最初は打球が全然、前に飛ばなくて、三塁側のファウルになってしまう。練習でもオープン戦でもよくバットを折っていましたし、難しいなと思っていました」

 不安を抱えながら大学野球をスタートさせた高山だったが、1年春から結果を残す。リーグ戦初戦の東大戦で8回に代打で初出場を果たすと初安打を放つ。

「ライト前でした。点差もあって使ってもらったのですが・・・

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