球団創設90周年を迎えた阪神タイガースのユニフォームと言えば「縦縞」。誰もが頭にすぐに浮かんでくるはず。その縦縞も、実は一貫したものではなく、何度も太さや縞の色合いが変わっている。阪神一筋15年。今年1月に野球殿堂入りした四代目「ミスタータイガース」が、猛虎への愛着を語った。 取材・構成=椎屋博幸 写真=BBM 
21年ぶりのリーグ優勝を果たした1985年の阪神。このときはビジターのユニフォームでリーグ優勝&日本一に。その記憶から掛布氏は、このユニフォームに“強さ”を感じているという
「輝流ライン」の評判
阪神は1935年の球団創設から90年を迎えた。戦後の6年間以外は、ホームユニフォームに「縦縞」を採用している。74年にドラフト6位で入団した掛布雅之氏は数種類の縦縞を着用した。多くの場合、ホームユニフォームが変更になれば、ビジター用も変更となる。当時、活躍したユニフォームについては、思い入れがより深くなるという。 ──今季から、阪神のユニフォームがホーム&ビジターとも新しいデザインとなりました。
掛布 ホームユニフォームの胸番号がなくなりましたね。久しぶりじゃないですか(1959年以来)。でも、タイガースと言えば縦縞ですから、そこはずっと変わらないのはいいですね。
──掛布さんは74年入団になりますが、この年から縦縞に黄色のラインが入るようになっています。
掛布 実は最初に着たユニフォームは、黄色が入ってないんですよ。オープン戦までは前年まで使用していた黒ラインのみのもの。帽子も黒一色で。73年限りで引退された安藤(
安藤統男)さんの9番のユニフォーム。その番号を剥がしてその上に『31』を着けていました。
──では、74年シーズンが開幕してから、黄色ラインの入ったユニフォームを着たのですね。
掛布 そうなんですよ。このユニフォームから、素材がニットに変わったはずです。それはすごく覚えていますね。73年のものは、綿かウールの生地だったから重かった記憶があって。それで新ユニフォームがニットになって、これがプロのユニフォームなんだなあっていう喜びがありましたよ。
──縦縞のユニフォームに関しての感想はありますか。
掛布 もちろん、もちろん。何せ、人生初の縦縞のユニフォーム。シンプルだったし派手じゃないし、はい。さらに黄色のラインが入って。黄色と黒色というのが虎の色に似ているじゃないですか。それがまたいいですよね。
──ビジターにも黄色が入っています。
掛布 73年までのビジターは・・・
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