2024年2月、兄弟2人で新事業を立ち上げた。レザーの品質から製造過程にこだわるグラブを販売。学生時代は甲子園、神宮でプレーした選手としての豊富な経験値、さらに、企業人として得た知見、見識を存分に発揮している。 写真提供=YK BROTHERS 
YK BROTHERS・鈴木裕司[兄]さん、健介[弟]さん(右)
還暦祝いが分岐点
創業から1年あまり。店舗を持たない「YK BROTHERS」がなぜ、短期間で多くの顧客からの信頼感、満足度を得ることができたのか。グラブの品質、発注から納品までの細心のケアが確立されているからだ。
企業スタイルの根底には、鈴木兄弟が育ってきた環境にある。父は埼玉県の公立高校で39年、高校野球の監督を務めてきた。2人は自然と白球に親しみ、中学までは同じルートを歩んできたが、高校で進路が分かれた。兄・裕司さんは慶應義塾高、慶大、2歳下の弟・健介さんは早実、早大でプレー。ともに、甲子園、神宮と学生野球の聖地で全力を注いだ。
現役選手は大学で一区切り。兄・裕司さんは大手酒類メーカー、弟・健介さんは大手広告代理店に就職した。仕事も軌道に乗ってきた2021年夏ごろ、2人で食事する機会があった。
「大学を卒業し、お互いが大企業で働いて10年ほどが経過したタイミングでした。社会全体の構造が見えてきた中で、何か自分たちだからこそできることで、社会に貢献していきたいと意気投合しました。ビジネスの世界で身につけたことを生かして野球界、そして未来の野球人に恩返しをしたい、という気持ちが強まりました」(裕司さん)
話はとんとん拍子で進み、以降は2人で定期的に会い、事業プランを出し合った。進むべき方向性が一つに固まったのは23年、両親の還暦祝い。やはり、野球が分岐点だった。
「手づくりのグラブを・・・
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