ミスターが旅立った6月3日の夕方、ソフトバンク・王貞治会長が東京都内で記者会見に応じた。巨人のV9時代をともにけん引してきたON砲。背番号『3』と『1』。ともに高め合ってきた、唯一無二の関係だ。先輩、チームメート、ライバル、監督として切磋琢磨。半世紀以上にわたり、日本の野球界をけん引してきた2人だけが知る世界とは――。 写真=田中慎一郎、BBM 
ソフトバンク・王貞治会長は6月3日、東京都内で行われた会見で約19分にわたり、長嶋氏と歩んできた思い出について語った
印象に残る一打
今朝、私が長嶋さんの訃報を知ったとき、「え!?」というのが本当の最初の思いでした。つい最近は、お会していなかったんですけど、長嶋さんが東京ドームでの巨人戦とかを見に行ったりしているのは、近況はそういう形で見ていました。(弔問で)長嶋さんの家に行くときから、暗い気持ちしかなかったです。でも、長嶋さんの顔を見て、ホッとしましたよ。亡くなられたことは残念なことではあるんですが、
長嶋茂雄という人がそこにいた。昔と変わらずそこにいたことがうれしかった。今日も変わらず、静かに横たわっている感じでした。こういうことは、誰にでも来る日なんでしょうけど、一番来てほしくない人にきてしまったんですよね。
2004年に長嶋さんが病を患ってから、ずっと戦ってきている姿を見てきました。苦しいリハビリも率先して、とにかく前向きに取り組んでいた。いろんなことがあったんですけど、本当にすべてを乗り越えるという姿勢を持っていました。野球をやっていたときもそうでしたけど、絶対に“退く”ということがない人生だったと思います。われわれも一緒にそばにいましたけど、常に前向きで、いつの間にか引き込まれてしまう、そういう人でした。ですから、長嶋さんだったら、なんでも許してしまうっていうね。そういう性格というか、人間性。どんな人に対しても、親しみを持って、そういうものを持たせてしまう人でした。
とにかく長嶋さんは、特別な存在でした。とにかくグラウンドのプレーだけでなく・・・
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