広陵高OBの2025年の現役NPB選手は14人。出身校別では横浜高、大阪桐蔭高、花咲徳栄高に次ぐ4位にランクインする(【広陵高出身者一覧】参照)。大学、社会人を経由してプロ入りするのが特長だが、その根底には高校3年間の生活がある。プロ球界へ多くの教え子を輩出した中井哲之監督が、指導者としての理念を語る。 取材・文=阿部ちはる 写真=BBM 
広陵高出身のプロ野球選手。左から金本[元阪神ほか]、有原[ソフトバンク]、佐野[DeNA]、太田[楽天]。中井監督と、卒業生の一人ひとりとの思い出は尽きない
自主練習がキーワード
広陵高出身者には
金本知憲(元阪神ほか)、新人王や最多勝を獲得している
野村祐輔(元
広島)のほか、現役選手にも
小林誠司(
巨人)、
上本崇司(広島)、
有原航平(ソフトバンク)、
佐野恵太(DeNA)、
太田光(楽天)らがおり、プロ野球の世界で活躍を続けている。彼らはなぜ、舞台が変わり、立場が変わっても活躍できるのか。根幹にあるのは中井哲之監督が最も大切にしている「人間教育」。在籍時だけではなく、脈々と受け継がれ、伝統となっている。
「本人がしっかり努力するし、本人の意志が強いからじゃないですか」
プロでも活躍できる選手を輩出し続ける中井監督は、その要因を語る。自身のコーチ時代に指導していた金本の名を挙げ「金本のプロに入ってからの努力というのは誰も真似できないくらいだったそうですよね」と振り返る。当時、本人から話を聞いた先生や見聞きしていた後輩たちがプロ野球選手の姿を語り、受け継ぐ。そして後輩たちはその背中を追うように、練習に励むのだ。「そういう意味でも、広陵のつながりというのは大きいですよね」。年末には同グラウンドで小学生向けの野球教室が恒例となっているが、そこに参加するのは同校OBの現役プロ野球選手。そこでの情報交換も縦横の関係性を広げるきっかけになっているという。
「練習をやったもんが勝つって分かっているから。そこを理解していることは、大きいでしょうね」
広陵高野球部では・・・
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