多くの可能性が詰まった4人衆である。いずれも特長を持った選手で、チームの貴重なピースになり得る存在だ。進路を決める上で、大学日本一を果敢に狙う。 取材・文=沢井史 写真=宮原和也 
今年6月の全日本大学選手権は2回戦敗退を喫し、最後の秋に悲願の大学日本一を狙っていく[左から時計回りに野口、阪上、野間、勝田]
侍指揮官が絶賛
近大の4年生は「黄金世代」としてかねてから期待値が高かった。神戸国際大付高で、投打の大黒柱だった阪上翔也は2021年夏の甲子園で8強進出。1年春からリーグ戦でベンチ入りし、2年春にはマウンドにも立った。同秋にはベストナインに輝くなど右翼のレギュラーに。大阪桐蔭高の中軸打者だった野間翔一郎は1年春から出場。50メートル走5秒8の俊足を生かしたプレーを見せつけ、早くから左翼のレギュラーに定着していた。NPBスカウトが熱視線を送る逸材がそろうメンバーの中で、近大・光元一洋監督はこの4年間で最も成長した選手を挙げる。
「入学直後の1年生の春はメンバー外だったんです。でも、春のチャレンジリーグ(新人戦)の結果も良かったので、6月の全日本大学選手権の東京遠征にサブメンバーとして一緒に連れて行きました。それからオープン戦でもチャンスをモノにして、1年秋のリーグ戦から起用することが増えていきました」
その選手とは、2年連続で侍ジャパン大学代表でプレーした勝田成だ。軽快な動き、素早い打球判断、スローイングの安定感は際立っている。広角に打ち分け、パンチ力の高さを誇る打撃力もある。
昨年の大学日本代表時には侍ジャパントップチームを率いる
井端弘和監督が「野球を知っている選手」と絶賛。勝田は甲子園出場経験がなく、決して期待される類ではなかったと光元監督は明かす。
「自分は高校のときにそこまで実績がないですが、レベルの高い同級生もいましたし、2年上に自分と同じように小柄でも守備やバッティングがいい坂下さん(
坂下翔馬、現パナソニック)がおられたことも大きかったです。入学した直後は、少しでもチームに貢献するには、何をすればいいのか考えていて、投手に球数を投げさせるとか、相手が嫌がるような走塁をするとか、良いアウトのなり方について真剣に考えるようになりました」(勝田)
リーグ戦デビューは1年秋。二塁手として全13試合に出場し打率.239ながら、当時から目立っていたのが球際の強さ。失策1と抜群の安定感を見せ、ベストナインを獲得した。2年春以降は常に打率は3割超え。今春のリーグ戦では24安打を放ち、リーグ通算100安打まであと8本に迫る92安打を積み上げている。
現在、NPBで最も小柄なのは164cmの滝沢夏央(
西武)だ。育成指名からはい上がり、現在は西武の内野をけん引する期待の若手選手の1人に成長した。職人気質なところは勝田と似ている部分があり、光元監督は「勝田の一番の良さは粘り強さ。プレーで見せて言葉より背中で引っ張るタイプです。体は小さいけれど、年を重ねることに体がしっかりしてパワーもついてバットも振れるようになっていて、常に進化しています。どの球団に行っても人間性も含めて、必要とされるのではないかと思っています」。主将としてのリーダーシップが光る。
抜群の投球センス
光元監督が勝田と同じように「大学で素材を開花させた」と明かすのが・・・
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