ファイターズにまた新たな北海道の「顔」が誕生しようとしている。プロ3年目まではわずか2試合の登板で1勝を挙げたのみ。しかし、今季は先発ローテーションに定着すると、前半戦に無傷の6勝とブレークを果たした。194cm、101kgと恵まれた体格、強気なピッチング、そして勝ち気な発言に甘いマスクと、人を引きつける天性のスター性を備える。ダルビッシュ有、大谷翔平に次ぐ日本球界を代表するエースへ──。そんな大きな将来像を描きたくなる右腕だ。 取材・構成=佐野知香 写真=高原由佳、兼村竜介、毛受亮介、BBM 投手としての土台づくり
身長190cmを超える恵まれた体格を持つ原石として、天理高から2022年にドラフト1位で入団。ルーキーイヤーにプロ初登板を果たした。以降、3年目のシーズン終盤まで一軍戦の登板はなかったが、その雌伏のときに自らの能力を最大化するための取り組みを行ってきた。 ──入団からの歩みを振り返っていただきたいんですが、どのような目標を立て、何を取り組んできたのでしょうか。
達 一軍には3年目ぐらいから投げられたらいいなと考えていました。投げるボールも筋力も何もかもプロで通用すると思ってこの世界に入ってきたわけでもないので、まずは体だけでもプロのレベルに近づけたらという思いで1年目はトレーニングをいっぱいしていました。
──1年目の9月25日の
楽天戦(札幌ドーム)で一軍初登板を果たしますが、そのときの心境は。
達 そのときは正直、投げたくなかったんですよね。「こんな状態で投げてどうなんねん」と思っていて。でも、投げさせてもらえたので、一軍のマウンドを経験する場と捉えて打たれても別にいいやという気持ちで臨みましたね。
──まだ自身で納得できる状態ではなかったわけですね。体づくりという点では2年目に一気に増量したそうですが。
達 2年目は夏場に肩をケガして以降はトレーニングしかしていなくて、それで6月から12月の間で5kg体重が増えました。この年は1月から毎日、朝から夜まで練習して、1日に本当に何百球も投げていたんです。自分でも「これどこまで持つんだろう?」と思うような日々をずっと続けていて、それで6月にギブアップしたという感じでした。
──どういった目的でそれほどの球数を投げていたんですか。
達 誰よりも練習しようと決めて、その年はスタートを切ったんです。ケガをしたくてしたわけじゃないですけど、でもこれだけ練習したらつぶれるんだなっていう自分の限界を知ることができて、結果的にそれだったらこういう筋力が必要だなというトレーニングを徹底して行うことができました。
──体を大きくして迎えた3年目の昨シーズンは何を目標に過ごされましたか。
達 5月、6月くらいまでは体づくりを継続していましたね。2年目の6月から始めたのでちょうど1年間くらいはトレーニングに集中して、ある程度、体ができてきた感触があったので、そのタイミングで野球のパフォーマンスに振り切りました。3年目の前半までは毎試合スピードガンコンテストをやっているような感じで、コントロールなんてどうでもよくて、とにかくマックスを更新するという気持ちで毎回マウンドに上がっていたんです。そこから・・・
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