威風堂々とした打席での振る舞いは、期待感を抱かせる。新人の昨年は、社会人年間表彰で最多本塁打賞を受賞。常勝を宿命づけられた名門チームの主砲として、3年ぶりの黒獅子旗奪取へと導くつもりだ。 文=佐々木亨 写真=井田新輔 
村上裕一郎[ENEOS/外野手]
その感触と弾道の残像は、今でもはっきりと残る。村上裕一郎が「野球人生で一番のホームランだった」と語るのは、ルーキーとして初めて挑んだ昨夏の都市対抗1回戦での一発だ。6回裏二死一塁から、東京ドームの左翼スタンド上段へビッグアーチを架けた。
「高校と大学では、全国の舞台で打ったことがなかったので自信にはなりました。自分でもビックリでしたけど」
会話をしているとよく笑う村上の顔が一層、クシャっとなる。
宇和島東高では3年夏に四番打者として甲子園出場を果たすも、5打数無安打に終わり初戦敗退を経験した。九州共立大では3年時に全日本大学選手権大会と明治神宮大会に出場するも、本塁打を放つことはなかった。野球人生での全国大会初アーチにして特大ホームラン。昨年の東京ドームでの一発は、村上にとって忘れられないものになった。
昨シーズンは、都市対抗の一発を含めて主要大会で7本塁打をマーク。社会人野球の年間最多本塁打賞を手にした。初めて日の丸のユニフォームに袖を通してU-23W杯にも出場。「打率はさっぱりでしたけど」と笑うのだが、2本塁打を刻んだ。
「世界のピッチャーと対戦できて、チームとしても世界一になって、いい経験をさせてもらいました」
実績を見れば、どれも華やかだ。無論・・・
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