名門校の背番号「1」は重い。歴代の先輩が背負ってきた歴史と伝統があるからだ。自身初の甲子園初戦の先発は後輩に託し、2回戦も思うような投球ができなかった。しかし、逃げ場はない。自らが考え、マウンド上で取り組んできた投球を体現した。 取材・文=沢井史 
専大松戸高との準決勝では7回1失点と試合をつくり、4年ぶりの決勝進出へと導いた[写真=牛島寿人]
出場投手最速の152キロ
昨秋の
吉岡貫介の快投は、すさまじいものがあった。関西創価高との大阪府大会準々決勝は7回1安打無失点で、12奪三振。金光大阪高との準決勝では2安打完封で、三振の数は14を数えた。この準決勝は無四球シャットアウトと無駄なボールがほとんどなかった。
球の回転数は2600回(毎分)を計測する抜群のキレ味を誇り、前チームのエースの最速151キロ右腕・
中野大虎(ENEOS)から「吉岡の球質は少し違う」と絶賛されていた。1年時から公式戦を経験し、前チームでは主将も務めた中野の存在が、吉岡にとっては大きかった。
「練習ではトレーニングやフォームのことをよく教えていただきました。そういうアドバイスをまねしてピッチングに生かせたことも多かったですし、キャッチボールをしながら体の使い方も参考にしました。特に下半身の使い方に関してはフォームを固める上で意識しました」
中野からエース番号「1」を引き継ぎ、大阪府大会から快調に経験値を上げた。4強に進出した近畿大会では1試合のみの登板。冬場はトレーニングで土台作りに励む中、瞬発力やフォームの見直しを行い、球質の改善にも取り組んだ。
「球速が出ていなくても、バッターが速いと感じるような真っすぐは投げられるようになったとは思います」
今春センバツ出場32校の投手の中で・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン