奈良の高校野球は長年、智弁学園高と天理高がけん引してきた。次なる勢力として頭角を現してきた奈良大付高は2015年春、18年夏の甲子園に出場。今夏は8年ぶりのチャンスだ。 取材・文=沢井史 写真=宮原和也 
190cmの長身から、腕の位置はスリークォーター。あまり感じたことのない圧こそが、武器の一つである
昨春の近畿大会で手応え
高校入学時は182cmだった身長が、この冬で190cmに到達した。グラウンドでは頭一つ抜けた
新城楓雅の姿はどこにいてもすぐに分かる。
「背が高くなってきただけでなく、冬を越えて、全体的に体もできてきたように思います。3月に入ってからの練習試合も良い状態で抑えられているんじゃないでしょうか」
奈良大付高・田中一訓監督は大黒柱の現状を穏やかな表情で語った。
新城の名が広まるきっかけとなったのは、昨春の近畿大会。同夏の甲子園8強に進出することになる東洋大姫路高(兵庫)との準決勝で先発し、140キロ台前半のストレートと縦のスライダーを有効に使い、4回3安打1失点と好投した。失点は3回に浴びたソロ本塁打による1点のみだった(チームは0対1で敗退)。
もともと物怖じしない性格で、プレッシャーもあまり感じないタイプだという。前出の近畿大会も「特に緊張はしませんでした。周りの目とかあまり気にならないタイプなので、細かいことを考えずに投げられました」とケロリと言ってのける。
ただ、試合内容に触れると「どの球種もまだまだ通用していなかったです」と悔しそうに振り返った。夏の県大会でも全4試合に登板するも、うち3試合は短いイニングのリリーフにとどまり、大黒柱になるにはまだ信頼を得られていなかった。発展途上な部分があったとはいえ、当時の新城について田中監督は言う。
「性格は目立ちたがり屋で、負けず嫌い。ただ・・・
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