後楽園時代からの熱烈なファイターズのファンであるコラムニスト・えのきどいちろう氏に2006年の25年ぶり優勝の思い出について、寄稿してもらった。 文=えのきどいちろう[コラムニスト] 忘れ得ぬ2006年
2006年秋の札幌。あの雰囲気はちょっと言葉では伝えづらい。そりゃ今だってエスコンは大変な盛り上がりだけど、何というかエンタメとして洗練され、しっかり演出されている。06年は北海道移転後、初めての優勝だ。みんな上ずってどうにかなりそうだった。言ってみれば初恋だとか青春の熱量だ。洗練なんてされてない。とにかく夢中なのだ。04年ファイターズがやって来て、05年駒大苫小牧が初の甲子園優勝、06年は「
斎藤佑樹 vs
田中将大」で準優勝、野球が北海道を変えてしまった。しかも、スーパースター
新庄剛志はこの年、春に早々と引退表明して、毎日がカウントダウンだった。みんな思いがつのって、ちょっとおかしかったと思う。僕は札幌駅のテナントビルで「全員がファイターズのことを闇雲にしゃべっている喫煙室」に居合わせたことがあるし、札幌市電で「中継ぎ起用を語り合う主婦グループ」に出くわしたこともある。
ファイターズは
森本稀哲、
田中賢介のリードオフ・コンビに、長打力のある
小笠原道大、
稲葉篤紀、新庄剛志、
セギノールがつながる魅力あるチームだった。
ヒルマン監督の下・・・
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