北海道移転後のファイターズをけん引したSHINJO。在籍したのはわずか3シーズンだったが、プレーとパフォーマンスの両面でインパクトを残した。自ら「エンターテイナー」と自称し、多くのファンを魅了した姿に迫る。 
自身の野球人生を締めくくる最終打席。バッターボックスに向かう前から目には光るものがあった[写真=BBM]
ファンとチームを愛して
思いが一気にこみ上げた。2006年10月26日の日本シリーズ第5戦(札幌ドーム)。3勝1敗の
日本ハムは、8回一死から五番・
稲葉篤紀のソロ本塁打で4対1とした。球団44年ぶりの日本一をほぼ手中とした状況。ここで打席に入ったSHINJOが、涙を流したのだ。
涙の意味を、誰もが分かっていた。このシーズンで引退。日本一で締めくくる最高のフィナーレ。そのシーンを思い描いていたのは、日本ハムのファンや選手だけではない。打席のSHINJOの最も近くにいた
中日の捕手・
谷繁元信が優しく声をかけた。
「泣くな。真っすぐしか投げないから」
本格派・
中里篤史の右腕から力強い直球が放たれ、SHINJOは力の限りのフルスイングで空振り三振。場内の拍手は約1分間続いた。敵味方関係なく、SHINJOが織りなすストーリーを堪能した。
「SHINJO劇場」と呼ばれるフィーバーが成立した要因は・・・
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