1980年創立の香里丘(こうりがおか)高は大阪府の東部・枚方市の高台にある。普通科のみの府立高校で、春夏を通じて甲子園出場はない。夏は2018年の北大阪大会準々決勝進出が最高成績。昨春の府大会で5回戦(16強)に進出して以降、同夏、同秋、今春と3季連続4回戦進出。躍進の中心にいるのは148キロ右腕である。 取材・文=沢井史 写真=佐藤真一 
マウンド上でも投球センスにあふれる。3年間、チーム付のトレーナーから指導を受けており、引き出しの多さも魅力だ
入学時から28キロアップ
中学時代は軟式野球部に所属。高校入学当時、
岡本翔斗の最速は120キロ台だった。素材の良さから大阪府内の有力私学も注目していたが「強豪校で管理されて練習するよりも、自分で考えて練習したほうがモチベーションは上がる」と、専用グラウンドはなくても、自分のペースで練習ができる地元の公立校に進んだ。
入学後、黙々と練習に取り組む姿や球質の良さに目をつけた河本
拓也監督は、1年夏から背番号「1」を託した。昨夏の府大会は4回戦で履正社高に0対6で敗退も、6回まで2失点の力投を見せた。
当時の最速は141キロ。そのころから高校卒業後の進路について悩む中で、河本監督から「目指せるのなら、本気でプロを目指していこう」と声を掛けられた。冬場はストレートの威力アップをにらんだ体づくりに励み、2月のブルペンでは145キロをマーク。7球団のNPBスカウトが集結した関西創価高との今春の府大会の1回戦は、初回に2ランを被弾したものの6対4で勝利。最速143キロ右腕でプロ注目の相手エース・那須英翔に投げ勝ち、自己最速148キロを計測した。
「状態は良かったんですが、初回に真っすぐを本塁打にされて結構、焦りはありました。でも・・・
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