杉本泰彦監督の下で力をつけてきている海部高。そんなチームでエース・四番を務めた投打二刀流は、社会人、大学で監督を務め、プロ野球選手も育てた名将をも驚かせるようなポテンシャルを備えている。 取材・文・写真=高田博史 
杉本監督[右]と黒川
他校監督から絶賛
この夏の選手権徳島県大会開幕前、最も下馬評が高いチームは海部高だった。
昨年、48年ぶりに秋季四国大会に出場。今年も春季県大会で優勝し、チャレンジマッチ(順位決定戦)でもセンバツ帰りの阿南光高に8回
コールドゲームで完勝した。堂々、徳島県1位校として47年ぶりの春季四国大会出場を果たしている。
左のエースとして、また四番として、海部高をけん引し続けてきたのが黒川斗季である。1年生の夏から右翼手、投手として公式戦に出場している。2年夏の徳島大会では早くも四番に座り、背番号「1」を背負っていた。
168cm、72kgと決して体は大きくないが、完投能力があり、強く振り切るスイングはパンチ力がある。今夏の大会前に取材した県下有力校の各監督が、それぞれ口をそろえて話していたのは「左投手なら黒川」だった。それだけでなく、打者としての評価も高い。
「バッターで言うと、やっぱ一番初めに名前が挙がってくるのは黒川君ですね。いい選手だな、というところは」(生光学園高・澤田泰輔監督)
「バッティングもやっぱり、黒川君はいいなと思います。隙がないんで」(城東高・新治良佑監督)
「打者としても黒川君が、やっぱり評価高いですね。うまいですね。バッティングが」(徳島商高・森影浩章監督)
「早いカウントでタイミングがピシッと合うよね。アジャストするのがうまい」(鳴門高・森脇稔前監督)
だが、県大会では、第2シード校として2回戦に登場しながら、前年度優勝校である鳴門高の前に初戦で敗れた。甲子園の土を踏むことのないまま、高校最後の夏を終えている。
プロ志望届を提出したのは、8月27日である。四国の高校生ではトップを切って提出した。すでに早い時期から投手としてではなく、外野手としてプロを目指すことを明言している。
高校野球を終えて・・・
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