2014.10.2 Hawks×Buffaloes ヤフオクドーム
撮影=佐藤真一 止まらない悔し涙 死力を尽くして戦った。しかし、「優勝」の二文字にはわずかに手が届かなかった。10月2日の
ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)。1対1で迎えた延長10回裏、
オリックス6番手の
マエストリが3四球で満塁のピンチを招くと、代わった
比嘉幹貴が五番・
松田宣浩にカウント1-2から投じたスライダーをとらえられた。
伊藤光のキャッチャーミットに収まるはずだったボールは外野へと消えていき、三塁走者の
柳田悠岐が生還。サヨナラの決勝打を放った松田の周りには歓喜の輪が二重三重に広がった。そして、伊藤はその場に泣き崩れた。一人では立っていられないほどに……。
就任2年目の
森脇浩司監督の下、優勝を目指し戦ってきた2014年シーズン。Bクラスが定位置のオリックスの下馬評は今季も低かったが、それでもチームは本気で優勝を目指していた。最後まで決してあきらめていなかった。だからこそ流れ出た悔し涙だった。