侍ジャパン初選出となった昨年秋の日米野球。自身も「人生最高のピッチング」と評した圧巻の投球でメジャーの強打者たちを沈黙させた則本昂大。プロ3年目の2015年シーズンは自身もチームも不本意な成績に終わったが、その悔しさはプレミア12のマウンドにぶつける。これからの日本代表を背負って立つ右腕に、日の丸への熱き思いを聞いた。 メジャーを沈黙させた強心臓右腕の真骨頂
侍ジャパンデビュー戦となった昨年11月15日の日米野球第3戦(東京ドーム)。試合後にMLBチームを率いたジョン・ファレル監督は「非常に効果的なピッチングだった。力のある直球、手元で落ちるフォーク。あれだけ低めに集められると攻略は難しい。完全に脱帽だ」と則本を絶賛した。その投球は指揮を執る小久保裕紀監督にも強烈なインパクトを与え、一躍新生ジャパンのエース候補の1人に名乗りを挙げた。 ――昨年の日米野球で初めて侍ジャパン入りし、今回もプレミア12に出場する最終メンバーに選出されました。則本選手にとって日の丸のユニフォームとはどんなものですか。
則本 プロの世界に入るまで日本代表とかに縁がなかったので、昨年の日米野球に出られたことはうれしかったですし、すごく良い経験をさせてもらいました。
――シーズン同様に物怖じしない強気なピッチングで5回無失点、1本のヒットも許しませんでした。
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日米野球第3戦は則本昂大の後を受けたリリーフ陣の西勇輝、牧田和久、西野勇士も無安打リレー。史上初の継投でのノーヒットノーランを達成した
則本 やっぱり初めての日本代表ということでアドレナリンも出ていたのかなと(笑)。あとはマエケン(
前田健太=
広島)さん、金子(千尋=
オリックス)さん、藤浪(晋太郎=
阪神)君、大谷(翔平=
日本ハム)君たちに比べれば、僕に関しては明らかに話題性というか、周囲の関心が低いと思っていましたから、内心は「見てろよ!」っていう気持ちでずっと投げていました(笑)。
――らしいですね(笑)。持ち前の負けん気と反骨心が生んだ結果だと。
則本 それは絶対にあると思いますね。チームメートにも負けたくないというか、僕もいるんだぞ、というものを見せたかったんです。
――その好投で小久保監督の信頼も勝ち取り、再び日本代表の一員として11月に開幕するプレミア12に向かうことになります。現在の率直な心境は?
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