新シーズンに向けて、各球団が着々と戦力を整えている中、チームの勝敗に大きな影響を与え、同時に最も未知数なのが、新助っ人の存在だ。あの新外国人はどんなプレーをするのか、チーム事情にフィットするのか、そもそもいったい何者なのか。開幕を前に、12球団の全新助っ人をチェックしておこう。 ※2月11日入団のソフトバンク・A.デスパイネは、キャンプ中の合流が未定のため、評価対象から除外。2016年成績の[メ]はメジャー、[マ]はマイナー、[日]はNPB、[米独]はアメリカ独立リーグ、[BC]はBCリーグ。年齢は2017年の満年齢。[評価]はS〜Cの4段階評価、「適応」はNPBへの適応力。育成契約の新外国人選手は除く。 広島・ペーニャ 最多勝投手からHR

前所属ジャイアンツ/32歳180cm91kg/右投両打・2016[メ]30試合26安打1本10打点0盗塁、率.299
期待される役割
三塁レギュラー パワー
C ミート
B 守備
B 適応
B 昨年11月に行われた侍ジャパン強化試合ではメキシコ代表として、チームメートとなる
野村祐輔から本塁打を放った。求められるのは大砲の
エルドレッドが不調に陥った際のパンチ力を肩代わりすることと、レギュラー不在の三塁争いをさらに盛り上げることだ。助っ人といえど不調となれば二軍行きを命じるのが緒方流。その実力は未知数だが、選手たちの危機感をあおることには成功している。
広島・ブレイシア 空振り奪えるリリーバー

前所属アスレチックス・マイナー/30歳183cm102kg/右投左打・2016[マ]46試合5勝3敗1S、防3.56
期待される役割
中継ぎ 球速
B 制球
B 球種
C 適応
B 昨季、マイナー・リーグでは60回2/3で70三振を奪い、空振りの取れる救援投手と目されている。先発として調整中のヘーゲンズ、セットアッパーの
ジャクソンと外国人枠をかけて激戦中だ。2月8日に初めてフリー打撃に登板すると、エルドレッド、
野間峻祥を相手に21球を投げ、安打性の打球はゼロ。半分はボール球で制球は定まらなかったが、「これから精度を上げていく」と自信を見せた。
巨人・A.カミネロ MAX166キロの剛速球

前所属マリナーズ/193cm111kg/右投右打・2016[メ]57試合2勝3敗1S防3.56
期待される役割
中継ぎ・抑え 球速
S 制球
C 球種
C 適応
A 獲得時点ですでにコマは十二分にそろっていたが、それでもブルペンの補強に乗り出したのは、この右腕の能力を球団サイドが高く評価していたからだ。過去4年間でメジャー149試合に登板しているが、これはすべてリリーフでのもの。昨季はメジャー3位の164キロの直球(自己最速は166キロ!)を記録しており、これにスプリットとスライダーを決め球にする典型的なパワーピッチャー。荒れ球(昨季は頭部死球→退場もある)もむしろ魅力で、初のフリー打撃登板では3本のバットをへし折り、打席に立つ味方を戦々恐々とさせた。実に頼もしい助っ投だ。
巨人・C.マギー パワーと日本野球への対応力

前所属タイガース/35歳185cm100kg/右投右打・2016[メ]30試合21安打0本6打点0盗塁、率.228
期待される役割
四番 パワー
S ミート
A 守備
B 適応
S 高橋由伸監督から「四番候補」の1人に挙げられる。これが初来日の助っ人ならば半信半疑だが、13年の
楽天在籍時に上記のような十二分な成績を収め、しかもこれが来日1年目だったのだから、適応力は素晴らしく、新天地の
巨人でも計算が立つというわけだ。パワーも衰え知らず。宮崎キャンプでの特打では、強風の中、これをモノともしない弾丸ライナーのアーチを連発し、サード、ファーストをめぐる
阿部慎之助、
村田修一らとの激しいポジション争い、さらに並行して行われる外国人枠生き残りに自信を深めている。
DeNA・A.シリアコ 独立Lで磨いた長打力

前所属BCL/石川ミリオンスターズ30歳/191cm102kg/右投右打・2016[BC]68試合91安打15本53打点1盗塁、率.332
期待される役割
クリーンアップ パワー
B ミート
C 守備
B 適応
A ドミニカ共和国出身の大型三塁手はメジャー経験こそないものの、3Aでは通算7シーズンに出場。昨年からNPB入りを視野に独立リーグの石川でプレー、打率.332、15本塁打、53打点と結果を残し、入団テストを経て契約を結んだ。ドミニカ共和国の先輩で
中日や
DeNAで四番を打ったブランコが「日本で活躍できる」と太鼓判を押すなど長距離砲としての潜在能力は高い。独立リーグでの経験から日本野球への適応力も十分だ。
DeNA・P.クライン 長身2メートル、打者まで近っ!

前所属フィリーズ/28歳201cm116kg/右投右打・2016[メ]12試合0勝1敗0S、防6.98
期待される役割
先発 球速
A 制球
C 球種
B 適応
B 巨人へFA移籍した
山口俊の穴を埋める先発ローテーション投手の一番候補。最速153キロのストレートにカーブ、スライダー、カット、ツーシーム、チェンジアップを組み合せ、打たせて取る投球が持ち味。特長はなんといっても201センチの長身で「角度をつけた球を投げられる。ゴロでアウトにするのが僕のスタイル。リーチが長いので打者までの距離が近いのも強みだ」と本人もそれを意識する。昨季は3Aで防御率1.96を誇った。
DeNA・S.パットン 世界王者カブスからの使者

前所属カブス/29歳185cm91kg/右投右打・2016[メ]16試合1勝1敗0S、防5.48
期待される役割
中継ぎ・抑え 球速
B 制球
B 球種
B 適応
B 昨年108年ぶりにワールドチャンピオンとなったMLBカブスで中継ぎとして16試合に登板した右腕。マイナーでは昨季、35試合に登板し、1勝0敗11セーブ、防御率0.75と勝利の方程式を担っており、
山崎康晃とクローザーの座を争うことが期待されている。カブスではチームメートの
川崎宗則から日本プロ野球に関する知識を伝授され、「君なら成功するよ」とアドバイスを受け来日したという。
DeNA・J.ウィーランド 精密機械のようなコントロール

前所属マリナーズ/27歳188cm93kg/右投右打・2016[メ]1試合0勝1敗0S、防10.08
期待される役割
先発 球速
B 制球
A 球種
B 適応
B 2012年にパドレスでMLBデビュー。昨年は1試合の登板にとどまったが、3Aで26試合に登板して14勝(6敗)を挙げている。「ストライク先行でどんどん投げるのが長所だ」と本人も語るように安定した投球で、ゲームメーク能力が高い。
高田繁GMは「球威もあるし、コントロールも心配ない。若いし、まだまだ伸びシロもある。先発ローテーションで頑張ってほしい」と日本での成長も期待する。
阪神・メンデス 166キロを目指す新守護神候補

前所属レッドソックス/27歳191cm107kg/右投右打・2016[マ]32試合4勝2敗2S、防3.38
期待される役割
抑え 球速
S 制球
B 球種
C 適応
B 家庭の事情で一時帰国した
マテオの再来日が未定のため、
メンデスのクローザーは確実。「マテオより投球フォームがきれい」と金本監督。スリークオーターからの制球力もよくマテオを上回る150キロ台後半の真っすぐが武器。来日会見で「166キロを出す」と意気込んだ。スライダーとフォークも織り交ぜる投球。フォークも140キロ台を計測するため、1イニングでの攻略は難しそうだ。
阪神・キャンベル 守備は堅守、打撃は広角、性格も◎

前所属メッツ/30歳191cm98kg/右投右打・2016[メ]40試合13安打1本9打点1盗塁、率.173
期待される役割
四番・サード パワー
A ミート
B 守備
B 適応
A 第1クールでは、守備力を評価された。日本人と同じようにゴロの正面に入り、しっかり正確に送球する。まさしく甲子園の土グラウンドにもすぐに適応できそうだ。打撃では中距離打者で、
マートンのようなタイプ。ミート力が高く広角に打てる。第2クールでは下半身主導の打撃でサク越えを連発。スロー調整で首脳陣の現段階での評価は高くないが、クリーンアップを任せられそうだ。
ヤクルト・グリーン デカいが打撃に柔軟性も

前所属タイガースマイナー/28歳193cm115kg/右投左打・2016[マ]61試合67安打7本36打点0盗塁、率.309
期待される役割
四番 パワー
B ミート
A 守備
C 適応
B いきなりのサク越え連発で評価も上々だ。首脳陣をうならせたのはパワーでなく、バッティングの柔らかさだった。巧みなバットコントロールで鋭い打球を飛ばし、「アベレージヒッター」の評価を得ている。守備は一塁専門で、畠山との定位置争いが待っている。また、真中監督は外国人枠について「投手3人、野手1人」を明言しており、現主砲・
バレンティンとの争いも待っている。
ヤクルト・ブキャナン 最速156キロのスタータータイプ

前所属フィリーズマイナー/28歳191cm90kg/右投右打・2016[マ]27試合10勝9敗0S、防3.98
期待される役割
先発 球速
A 制球
B 球種
A 適応
B 来日早々、
ヤクルトを手にして「おいしい。毎日1本飲むよ」と、チーム愛をアピールした。アメリカ時代からオーガニック食品を好む健康オタクなのだ。もちろん投手としてのレベルも高い。昨年はメジャー昇格こそならなかったが、14、15年にはメジャー・リーグで計35試合に登板、8勝を挙げている。堂々たる体格ながら、カットボールやチェンジアップといった変化球を低めに集める技巧派右腕だ。
ヤクルト・オーレンドルフ 実績十分のカントリーボーイ

前所属レッズ/35歳193cm108kg/右投右打・2016[メ]64試合5勝7敗2S、防4.66
期待される役割
先発 球速
A 制球
A 球種
B 適応
B ヤクルトの新外国人の中では間違いなく実績No.1の右腕。2009年にはパイレーツで先発ローテーション入りし、11勝をマークしている。メジャー・リーグでは主に救援を任されていたが、
真中満監督は先発としての活躍を期待している。最速153キロのストレートとタテ、ヨコ2種類のスライダーを武器とする。テキサスでは牧場も経営するカントリーボーイは「必要であれば何でもやる」と、マルチの活躍を誓う。
ヤクルト・ギルメット 優等生のクローザー候補

前所属タイガースマイナー/30歳188cm90kg/右投右打・2016[マ]65試合3勝3敗0S、防2.77
期待される役割
抑え 球速
B 制球
A 球種
B 適応
A 150キロ前後の速球と落差のあるスプリットを武器とするクローザー候補。メジャー通算19試合登板ながら、マイナーでは340試合に登板して防御率2.69と安定感がある。かつて球団に所属した「
五十嵐亮太タイプ」の、真上から投げ下ろす角度ある真っすぐが持ち味。昨季、オンドルセクの素行の悪さに振り回されたヤクルトだが、この新助っ人は「日本文化を学びたい」と優等生タイプだ。
中日・アラウホ 宝刀・超高角度スライダー

前所属フィリーズ/26歳200cm125kg/左投左打・2016[メ]32試合2勝1敗0S、防5.60
期待される役割
先発・抑え 球速
B 制球
B 球種
B 適応
B 当初は
田島慎二とのコンビでセットアッパー、クローザーの役割が期待されたが、2月3日にブルペン投球を行うと評価が一変。自信を持って投げ込んだスライダーは打者の手元で鋭く変化し、捕手を務めていた
松井雅人が取り損なう場面もあった。2メートルの長身から繰り出される角度あるスライダーはNPBには珍しく、宝刀を武器に先発を託される可能性が浮上。投手起用に定評のある
森繁和監督の手腕に注目だ。
中日・ロンドン 悪夢を吹き飛ばす剛球

前所属パイレーツ/29歳186cm99kg/右投右打・2016[メ]2試合0勝0敗0S、防17.18
期待される役割
中継ぎ・抑え 球速
A 制球
C 球種
C 適応
B 自称最速は163キロ。中日ファンとしては速球自慢の助っ人は昨季、一軍では1試合も登板せずに退団したハイメ(自称最速166キロ)再来の不安がよぎるが、キャンプ初日の2月1日のブルペンでは最速151キロを計測してしっかりと力を見せた。「直球の調子が良くなってきた」と自身も好調を自覚。アラウホに先発プランが浮上する中、セットアッパー、クローザーとしての役割が期待される。
中日・ゲレーロ 恐竜打線復活のキーマン

前所属ドジャースマイナー/31歳182cm99kg/右投右打・2016[マ]2試合1安打0本0打点0盗塁、率.125
期待される役割
VG砲の形成 パワー
S ミート
B 守備
C 適応
B 昨季、チーム最多本塁打は
ビシエドの22本と迫力に欠けた中日打線。得点力アップを掲げる森繁和監督の期待を一身に背負うのが、2015年にドジャースで11本塁打を放った大砲だ。2月12日に行われた韓国・ハンファとの練習試合では三番・三塁で先発し、初の対外試合で2本塁打4打点と爆発。「いい感触だった。しっかりボールが飛んでくれた」と持ち味を発揮した。不安材料はやや緩慢な守備。8日のシート打撃では三塁に就いたが、イージーな打球を安打にしてしまう場面も。三塁には
高橋周平がおり、起用法が検討される。