僅差で広島、阪神が競り、6球団のゲーム差が9と混戦模様のセに対し、楽天が快調に勝利を重ねるパ。しかしながら、これからは交流戦だ。過去の例を挙げるまでもなく、すべての流れを一変させる可能性がある。 ※※記録は5月28日時点 
5月23日、オリックス戦[京セラドーム]で3ランを放った楽天の二番打者・ペゲーロ。バットとボールがかわいそうになるほどのド迫力だ/写真=前島進
楽天に死角が消えた!「打高投低」から「強打&投手王国」へ
開幕前からひそかに、いや、当の本人が大っぴらに言っていたのが、
梨田昌孝監督の2年目のジンクスだ。近鉄、
日本ハムと、いずれも就任2年目に優勝。今年は楽天監督就任2年目。確かに首位をひた走っている。
春先から飛び出した楽天だったが、猛打を誇りながらも4点台の防御率。梨田近鉄V、01年が打率.280、防御率4.98とあって、01年の再来と言われながらも正直、不安定さがあった。いまは違う。チーム打率.279、防御率2.98はともにリーグトップ。パ全球団から勝ち越し、2位の
ソフトバンクに3.5差をつけ、独走の気配も感じさせている。
打線は一番の2年目の
茂木栄五郎、二番のぺゲーロ、五番の
銀次が好調を維持。三、四番の
ウィーラー、
アマダーはムラがあるが、一発長打の破壊力は魅力だ。六番以降の
岡島豪郎、
藤田一也、
島内宏明らはフル出場ではなく、時に入れ替えながら常に打線と守備を活性化している。
不安があった先発投手陣も整備完了。
則本昂大、
岸孝之、
美馬学に加え、
辛島航、
釜田佳直も計算できるようになり、いまや投手王国だ。
福山博之、
ハーマン、
森原康平、
松井裕樹のリリーフ陣はやや疲れが見え始めていたが、先発陣の充実で負担が軽くなった。打線と投手陣、さらに打線、投手陣の中でも互いに補完し合う、好スパイラルが続く。

5月27日、ペゲーロの特大満塁弾に三塁側の楽天ベンチもびっくり仰天。ホームに戻ってくるペゲーロにも気づかず(?
圧巻だったのが5月26日からの対
西武3連戦[Koboパーク宮城]だ。1戦目こそ
菊池雄星の好投にやられたが、27日は0対1とリードされて迎えた4回裏、2対1と逆転した後、なおも二死満塁の場面で二番ペゲーロが推定・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン