野球界で当たり前のように使われている言葉やプレー。「結局、それってどういうこと?」と聞かれると、意外にうまく説明できない事象を、データや数字を使って解析していく。第2回のテーマは「キレのあるボール」だ。 
田中将大のスプリットはMLB投手の平均的な変化量を上回る「キレのあるボール」だと言える/写真=Getty Images
変化球の質を決めるのは回転量だけではない
「トラックマン」ではボールの変化量を計測することができます。
「トラックマン」のデータでは「スピンレート(回転数)」に注目が集まることが多いですが、スピンレートだけではボールの質を正しく把握することはできません。一般的にスピンレートが大きいボールには、より大きな揚力が作用しますが、同時にボールの変化の大きさには「回転軸」の向きが大きく影響します。つまり、スピンレートはボールの質や変化が決まるひとつの要因に過ぎないのです。また回転軸の方向は個人差が非常に大きくなっています。
一方、「ボールの変化量」「ボールの曲がりの大きさ」を計測することで、「何センチどちらの方向に曲がった」というように・・・
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