
与田監督は、中日の下馬評の低さを覆せるか
いまの監督には、計画性がない。
私が
ヤクルト監督に就任したのは1976年5月だが、参考にしたのが“1点絞りの理論”である。1点絞りとは、サンケイスポーツの評論家として悪戦苦闘しながら初めて評論原稿を書いたときに、当時の運動部長だった北川貞二郎さんから学んだことだ。試合の要点を4つも5つも詰め込んだ私の文章を読んだ北川さんから「こんなに要点が多かったら何が本当に重要なのか読者には伝わらない。テーマを1点に絞り込んで書いてくれ」と言われた。大切なのは“捨てる勇気”だ。
その言葉を念頭に、あれもこれもと手を付けず、1年目は投手陣の強化に徹底して取り組んだ。勝敗の70%を左右するのは投手力だ。そこで、
松岡弘、
安田猛ら5人の先発投手を決めて、中4日のローテーションを確立した。どんなに打たれても5回までは代えない。人間としての責任感を植えつけた。翌年は打撃、守備に着手し・・・
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