ここからは、過去、自身が急成長、あるいは新人としてチームを劇的に変えた伝説の男たちを球団別にピックアップし、紹介していく。 
93年4月20日、デビュー戦の伊藤
ケガと戦った野球人生
圧倒的な成績を残したルーキーは、のちに“悲運の投手”と呼ばれた。太く短い野球人生の始まりの1年は、輝かしいものだった。 当時
ヤクルトの捕手だった
古田敦也は、「
野茂英雄のフォークや
松坂大輔のスライダー、たくさんの好投手の球を受けたが、別格」と評価した。
伊藤智仁というルーキーのスライダーは、球史を代表する投手たちをも凌ぐシロモノだったのだ。
1992年、ヤクルトは14年ぶりのリーグ優勝を遂げた。野手では捕手の古田をはじめ、ハウエルや
池山隆寛、
広沢克己らがそろい、投手では
岡林洋一を軸に
西村龍次、
石井一久が台頭。
高津臣吾がリリーフとして一軍に定着し、戦力は充実の兆しを見せていた。それでも、チーム防御率は5位。
野村克也監督は、先発投手の駒不足を痛感していた。
この年のドラフトの目玉は、
松井秀喜(元
巨人ほか)だ。だが、野村監督が指名したのは、のちに世界に名をとどろかせる“ゴジラ”ではなく・・・
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