のちに、2020年シーズンには、2つの開幕日があった、と振り返られるかもしれない。公式戦スタートの6月19日、そして有観客がスタートした7月10日だ。記念すべきこの日の6カードを西から追っていこう。 写真=井田新輔 劇的勝利でドーム1000勝

H×E[PayPayドーム]/写真=湯浅芳昭
7月10日、福岡。九州は記録的な豪雨となっていた。
開幕から調子に乗れない前年日本一の
ソフトバンクが、首位を快走する
楽天を本拠地に迎えた一戦。観客は約1800人と、4万人を超える動員が可能な福岡PayPayドームにあっては寂しいが、選手に与えるパワーに変わりはなかったようだ。
まず、その恩恵を受けたのが、ソフトバンクの
松田宣浩だ。ここまで打率1割台、71打席ホームランのなかった男が2回に右中間テラスへ先制弾を放つと、ファンとともに渾身の「熱男ー!」を披露した。
そして1対1で迎えた延長10回裏、先頭で打席に入った
柳田悠岐が豪快なフルスイング。打った瞬間、それと分かる一発で試合を決める。生で試合を見られる日を待ちわびていたファンにとって、こんな劇的なサヨナラ勝ちを見せられたらたまらない。興奮を抑え切れず総立ちになった。
この勝利で本拠地ドームでの通算1000勝。ヒーロー・柳田が「一生忘れることはない」と語れば・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン