16年の都市対抗では準々決勝[写真]、準決勝で先制打を放った
今年はもともと東京五輪が開催予定だったので社会人野球の祭典、都市対抗野球はいつもの夏場ではなく、11月下旬に開幕するそうですね。いまは都市対抗に向けた予選が各地で行われていますが、僕も都市対抗にはいろいろと思い出があります。
愛知学院大を卒業後、僕は2015年にトヨタ自動車に入社しました。社会人野球の強豪で周囲には東京六大学や東都大学の出身者が多く、まずバッティングのレベルが僕とはケタ違いでしたね。僕は背番号1をいただき、最初からショートで試合に出ていました。しかし、なかなか思うようなプレーができないのが現実でした。バッティングだけでなく、守備でも“何もできない”という状況でしたね。
都市対抗の東海地区予選でも守備でミスを連発。連日、試合が行われる岡崎市営球場は内野が土のグラウンドで、どうしても荒れてきます。あまり良くないグラウンドコンディションで遊撃の守備位置に就き、「打球が飛んでこないでくれ……」と後ろ向きな気持ちでいることが多かったように思います。もちろん、守備でミスが重なってしまっていたのはグラウンドのせいではありません。僕自身に荒れたグラウンドの状態でもしっかりと守ることができる実力がなかった、ということだけでした。結局、チームは都市対抗本戦に出場して、ベスト8まで進出しましたが、僕はレギュラーを外れ、セカンドの守備固めとして出場するだけでした。
なかなか苦しい時期でしたね。なんとか守備で居場所を見つけたいという目標がありましたが、それとかけ離れていて。周囲から「プレーが軽い」と指摘され、自分でもそれを実感していました。確実性がなかったのですが、自分ではどうしていいか分かりませんでしたね。1年目が終わり、「守備としっかり向き合っていかなければいけない」と危機感でいっぱいのとき・・・
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