大所帯のプロ野球球団では欠かすことのできない裏方の存在。チームを陰から支えるスタッフの中でも、打撃投手はフィジカルの面でもタフなポジションと言えそうだ。裏方の新戦力にスポットを当てる連載第2回は、今季からチームスタッフに転身した元・日本ハムの投手、浦野博司さんにキャンプでお話をうかがった。 取材・文=滝川和臣 写真=高原由佳 
打撃投手(チームスタッフ)/1年目
迷わなかった進むべき道
2月1日のキャンプインと同時に打撃投手として、第2の野球人生がスタートした。3カ月前までは現役の投手として一軍のマウンドに立っていた男が、裏方として仲間たちの練習をサポートすることに汗を流す。 現役時代から右肩の血行障害など故障に悩まされ、昨年ユニフォームを脱ぐ決意をしました。投手としてはあまりチームの力になれなかったので、引退後は裏方でもどんな形でもいいのでファイターズの力になりたいと常々思っていました。だから別の道に進もうかとか、迷いはなかったです。
妻に引退することを伝えたのは、急だったんです。だからユニフォームを脱ぐことに対して、すぐには受け入れられなかったようでした。「お疲れさま」とは言ってくれましたが、本心はそうではなかったことが雰囲気で分かりました。寂しそうな感じでしたから。妻はずっと選手でプレーしてほしいという気持ちで毎日サポートしてくれていたわけですから、その気持ちはすごく理解できましたね。今では僕の仕事に対して理解してくれているとは思います。
現在の肩書は打撃投手であり、チームスタッフです。裏方として、練習や試合を円滑に進め、選手をサポートすることが一番の仕事です。打撃投手以外にも試合の映像撮影なども担当しています。
昨年までは支えてもらっていたのが・・・
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