
広島時代の江夏。守護神として活躍した
高橋がいっぱい?
この間(10月21日、甲子園の
阪神─
中日戦)、僕がいい、いいと褒めていた阪神の左腕の高橋(
高橋遥人)が投げていた。比べたらアイツに怒られるかもしれんけど、江夏(
江夏豊。阪神ほか)と腕の出方が似ているなと思って見ていました。今年は
ヤクルトの高橋(
高橋奎二)もいいし、左の高橋の当たり年ですね。そう言えば、昔、
巨人の左に
高橋一三や
高橋尚成もいましたが、高橋というのはサウスポーに縁があるんですかね。
江夏に似ているというのは、胸から打者に向かって、腕が遅れて出てくる感じです。巨人からヤクルトに行った田口(
田口麗斗)にも一時期、それを感じたときがあります。オフの番組で的当てしているときですね、同じフォームからひょいひょい投げて、全部当てていた。あのくらいマウンドでも力を抜けたら2ケタ勝てるのになと思ってましたが、今は太り過ぎかな(笑)。
高橋がいっぱい出てきてしまいましたが、阪神の高橋は、あの試合でヒジをやっちゃったみたいですね。もったいないけど、ああいうふうに柔らかくヒジを使うピッチャーは負担もあるのかな。江夏も途中から痛がっていましたしね。ただ、江夏の場合、阪神時代、毎年300イニングくらい投げてましたけど、高橋は今年、まだ7試合で4勝しかしてないんでしょ。トレーニングとかケアは今のほうがとんでもなくすごいし、大事に使われているんですが、壊れるのは今のほうが早い気がします。まあ、昔は痛いのかゆいの男は言わん、みたいな雰囲気もありましたけどね。
江夏の投げ方というのは、腰回りの回転で投げているから手先を使わんでも制球が安定するんですよ。体が回っていくのに自然と腕がついていくから同じところに何球でも投げられる。しかも腕を振ろうなんて気がないのに振れていて、球を離すのもすごく前。バッターはピッチャーの体の動きに合わせてタイミングを取っていきますから、江夏の打席だと一度、打者がわっと前に行こうとしても、そのとき、まだ腕が出てこないんです。
キャッチャーの目でも「こいつはすごいな」と思っていたんですが、それを一番実感したのは・・・
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