日本一が決まるまで約8カ月と長丁場だったペナントレース。熱戦の舞台裏で週刊ベースボールの担当記者は多くの言葉を首脳陣、選手から聞いてきた。その中で最も印象に残った言葉をセレクト。その背景とともに紹介しよう。 【セ・リーグ編】はこちら オリックス・杉本裕太郎[外野手]

杉本裕太郎[オリックス/外野手]
2021年成績◎134試合/144安打、32本塁打、83打点、3盗塁、打率.301
「(吉田)正尚が打ったような打球で、乗り移ったのかもしれません!」 右打者が放った打球とは思えぬ弾丸ライナーを逆方向への右翼スタンドに突き刺した。10月3日の
ソフトバンク戦(京セラドーム)、2回の先頭で打席に入った四番・杉本裕太郎が、相手エース・
千賀滉大の159キロの直球をとらえて火を噴くような先制弾。前日の同戦で左太ももの肉離れから強行復帰したばかりの
吉田正尚が右尺骨に死球を受けて骨折し、暗くなりかけたチームの雰囲気を吹き飛ばした。主砲の先制弾で同日は3対0で勝利して引き分けを挟んだ連勝は7に。試合後、お立ち台に上った杉本は先制弾を振り返り「(吉田)正尚が乗り移ったのかもしれません」。無念の離脱を余儀なくされた青学大時代からの後輩の思いを背負い、打席に立ち続けた。
ロッテ・マーティン[外野手]
「ライトを守って優勝を決めたい」 痛みを押して打席に立ち続けたのは、優勝をつかみ取る強い思いにほかならない。9月19日の
日本ハム戦(札幌ドーム)で右足甲に自打球を当てた
マーティンが、21日に骨折していたことが判明。登録を抹消された同日に
井口資仁が「ライトを守って優勝を決めたい、と言っている」と助っ人の思いを明かした。9月28~30日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、ベンチ横で戦況を見守った助っ人は・・・
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