渡米してから5年目。ケガを克服してここまで来た! 現地時間8月9日にメジャーでは初の10勝を挙げた。これで104年ぶり、MLBとしてはレッドソックス時代のベーブ・ルース以来となる2ケタ勝利&2ケタ本塁打の偉業達成となった。 写真=Getty Images 成績は現地時間8月14日現在 新しい二刀流が歴史を作る
【投球成績】2022年_19試合10勝7敗、111.0回157振、防御率2.68 【打撃成績】2022年_111試合105安26本68点11盗、打率.254 ついに歴史が動いた。MLBで104年間達成できなかった成績を積み上げた。まさに偉業という言葉しかない。大谷翔平がレッドソックス時代のベーブ・ルース以来となる2ケタ勝利&2ケタ本塁打を達成した。
現地時間8月9日、敵地でのアスレチックス戦で先発した大谷は、6回4安打5奪三振無失点の好投。本塁打も1本放ってチームを5対1の勝利に導き、自身メジャー初の10勝目(7敗)&25本塁打となった。
「光栄なことだとはもちろん思うけど、シーズン中、自分の今の数字がどういう印象なのかなというのは、あまり分からないものだと思う。終わったあとに、こんなシーズンだったかなというのを振り返れればいいかなと思います」

今季25本塁打目。1918年のベーブ・ルースは11本塁打。その数字を大きく上回った
大谷にとってこの記録はあくまでも通過点でしかない。ただ野球の歴史を振り返るととてつもない数字であるのだ。二刀流を2シーズン続けていることで、アメリカのスポーツ界では永遠のヒーローでもあるベーブ・ルースと比較される。前回登板の同月4日のアスレチックス戦は、本拠地のエンゼル・スタジアムで行われたが、このときは偉業達成見たさに多くの観客が詰めかけるなど、アメリカの中でも話題になった。
今や現地のスポーツ番組でもルースと大谷を比較することは当たり前になっている。伝説の男と比較することはナンセンスな雰囲気もすでになくなっている。中には、現在の野球と当時の野球を比較して次元の違う「ユニコーン、唯一無二」の存在としてコメントするコメンテーターもいるくらいだ。それだけ認知された存在である大谷がようやく伝説に並んだ。
昨季は9月3日のレンジャーズ戦で9勝目を挙げたあと、3試合マウンドに上がりながら2ケタ勝利に届かず。今季も7月13日のアストロズ戦で勝ち投手になってから3連敗を喫し、野球の神様はなかなか簡単に勝たせてくれなかった。
健康が二刀流成功の秘訣
ようやくつかんだ10勝目も簡単な投球ではなかった。三振を防ぐためアスレチックス打線は初球からバットを振ってきた。それもあり簡単にアウトも奪えるが、初回からヒットも打たれた。一番の難関は3回。二死一、三塁から二番打者のラモン・ローレアーノのライナーが左足に直撃。すぐに反応して一塁へ送球し、アウトにして無失点に抑えたが、捕手のマックス・スタッシーに抱えられながらベンチに下がった。
7日のマリナーズ戦ではネクストバッターとしてホーム後方で、打者への指示を出しているときに相手投手に左足甲を踏まれ・・・
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