日本では早くもメジャー挑戦を宣言している選手たちがいる。彼らは希望するような球団とスムーズに交渉し、移籍できるのだろうか。今年のメジャーのFAの傾向を見ながら、その可能性を探ってみる。 文責=メジャーリーグ編集部 写真=BBM 
メジャー移籍宣言をした千賀。故障歴が問題になるかもしれないが、クリアすれば複数球団からのオファーの可能性は高い
日本人投手=スプリット操ることができれば評価は高い
今オフのMLBのFAの目玉は、アーロン・ジャッジだ。ヤンキースからの契約延長を断りFAとなる。ヤンキースからの7年2億1350万ドル(約307億5000万円)の提示を断った。メジャーの移籍は、基本的に市場価値で動いている。NPBのように各球団の査定結果を踏まえてのFAの価格ではない。そのため、年俸が跳ね上がるのだが、そこにMLBがぜいたく税を課しているため、30球団がそれぞれ払える金額はある程度決まっている。
まず、大物FA選手の移籍先が決まったから動いていくというのがFA市場。そこで日本から海外FAでメジャー挑戦を表明している選手は、ここが動かないと基本、何も始まらないのだ。
ソフトバンクの
千賀滉大がメジャー挑戦の意思を示している。右の先発の最大の大物は、メッツの100マイル投手、ジェイコブ・デグロムだ。
彼らが決まってからという流れにはなるが、決まったあとから複数球団からのオファーはありそうだ。日本にも各球団の常駐スカウトがおり、入念なレポートが提出されている。現在、日本人投手の多くは「スプリット」が武器になり、このボールを操れる投手が好成績を残している。日本人投手=スプリットの印象は強い。
エンゼルスの
大谷翔平やパドレスの
ダルビッシュ有などがスプリットを効果的に使い2ケタ勝利を挙げた。千賀の場合は「お化けフォーク」が代名詞で、ここは大きなアピールポイントになる。そこに160キロ近い真っすぐとツーシームもあり、先発ローテの3、4番目での需要はありそうだ。問題は中4日の投球間隔で投げられるかどうか。近年はケガで離脱することもあったが、日本以上にタフなMLBでは、そこが懸念される。
千賀サイドが先発としての移籍を考えるなら・・・
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