70年代の日本シリーズはセが6回、パが4回制した。パは74年にロッテ、そして阪急が75~77年まで3連覇を飾った。 週刊ベースボール 別冊冬桜号 よみがえる1970年代のプロ野球 EXTRA(2) パ・リーグ編
2022年12月27日発売より 【PART.1】V8の王者に挑んだ野村南海 江本が完投&藤原が決勝打
1973年/第1戦(大阪) ○南海 4-3 巨人● 
マウンド上の江本[中央]に集まるメンバー
巨人が9連覇をかけて臨んだ日本シリーズ。対戦相手は
野村克也兼任監督が率いる南海。プレーオフで阪急に3勝2敗と競り勝ち、1966年以来、7年ぶりの日本シリーズ出場だった。
大阪球場で行われたその初戦、先制したのは巨人。南海先発の
江本孟紀は初回から2四球と不安定な立ち上がり。2回表に一死から六番の
富田勝に四球を与えると、続く七番・
土井正三に先制2ランを浴びた。一方の巨人先発の
高橋一三は7回を3安打1失点。5回から7回までは無安打に抑えていたものの、3対1の巨人リードで迎えた8回裏、突如制球を乱して自滅した。
2四球と1安打で一死満塁のピンチを迎えると、代打の
ウィリー・スミスから三振を奪うが、
桜井輝秀には押し出しの四球で1点差に迫られる。すると続く
藤原満に痛恨の2点適時打を浴びて逆転された。江本は9回表のマウンドにも上がり、一死から
王貞治、
末次民夫に連打を浴びてピンチとなったが、代打の
萩原康弘を捕邪飛、土井を遊ゴロに打ち取って121球の完投勝利。野村兼任監督とがっちり握手を交わし、初戦は地元で南海が先勝となった。
幸先よいスタートを切った南海だったが、勝ったのはこの初戦のみ。第2戦からは4連敗で巨人のV9を見届けることになった。
【PART.2】9回二死無走者からの逆転劇 決勝打はリリーフ登板の山田
1977年/第4戦(後楽園) ○阪急 5-2 巨人● 阪急対巨人と2年連続同カードとなった77年の戦いは、前年に続いて阪急が連勝スタート。しかし第3戦は延長12回裏、巨人に
河埜和正のサヨナラ3ランが飛び出し、阪急の3連勝を阻止した。
迎えた第4戦は・・・
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