2022年オフに初めて実施された現役ドラフト。その中で大きな注目を集めた移籍の一つが、楽天から巨人に指名され、加入することになったオコエ瑠偉だ。12月14日、都内で入団会見を行った。 写真=榎本郁也 
吉村禎章編成本部副本部長[左]にキャップをかぶせてもらったオコエ
移籍祝いに知人からもらったというジャイアンツカラーのネクタイを締め、ひげをさっぱりと剃り落として会見に臨んだオコエ瑠偉は、緊張した面持ちで「チームに貢献できるよう精いっぱい、あとがないという気持ちで頑張っていきたい」と決意を語った。
東京出身のオコエにとって巨人は地元球団。ジャイアンツジュニアでプレーした小学6年生以来、13年ぶりの「復帰」に「地元でプレーできることはすごくうれしい」と思いを語る。ただ、2016年にドラフト1位で楽天に入団した未完の大器も、今季はわずか6試合の出場に終わった。現役ドラフトに関しては「メディアに自分の名前が挙がっていて、『やっぱり、そうなんだ』という気持ちだった」と心境を吐露した。
それでも、チャンスは大きい。チームは23年に向けて外野のレギュラー争いが激しくなる。
原辰徳監督は不動の中堅だった
丸佳浩を右翼に配置転換し、あえて中堅を空けて競争をうながす腹積もりだ。その競争をさらに激化させ、刺激を与える存在としてオコエに白羽の矢が立った。
新たなシステムで得たチャンスを、新天地でどう生かしていくのか。それは「現役ドラフト」の成否にも関わるものだ。「足を使った守備や走塁をしっかりやりつつも、打てないと一軍にいるのは難しい。まずは開幕一軍を近い目標にして、このオフからやっていきたい」というオコエの行く末に注目していきたい。