この冬、ソフトバンクから、11月11日~12月18日の期間でABL(オーストラリアン・ベースボール・リーグ)のメルボルン・エイシズに派遣されたのは、1年目を終えた風間球打(ドラフト1位入団)と三浦瑞樹(育成ドラフト4位入団)。まだまだ粗削り、伸びしろ十分な投手たちは貴重な経験を、今後にどうつなげるのか。異国の地でたくましく挑む2人を直撃した。 取材=前田恵 ※取材は12月上旬 
[左]三浦瑞樹(ソフトバンク/投手)、[右]風間球打(ソフトバンク/投手)
自分のペースを保ちつつ
――まずはそれぞれ、ソフトバンクでのルーキーイヤーを振り返ってください。
風間 2月のキャンプからプロ野球という新しい舞台に立って、いろいろな選手が激しい競争を繰り広げている世界だということを実感しました。その中で、自分はケガで出遅れてしまったので、余計にプロの厳しさを感じましたね。投げられなくて自信が少しずつなくなっていった時期もありましたが、1年目のうちに復帰できて、こうしてオーストラリアまで来て投げられたのはよかったと思います。
三浦 自分はまず3月に二軍の試合を投げさせてもらい、最初にいい経験をすることができました。それからしばらくは三軍、二軍を行き来していたんですが、8月からシーズンが終わるまでずっと二軍の先発ローテーションで回してもらって、1年目としてはよかったと思います。
――三浦投手は23歳、風間投手は19歳と年齢は違いますが同期。初対面の印象はありますか。
風間 2人とも東北の大学(東北福祉大)と高校(明桜高)出身なので、(福岡への)移動も最初から瑞樹さんと一緒でした。
三浦 そこで連絡先も交換して、ずっとやり取りしていたんです。だから入団後もすごくいい雰囲気というか、仲良くしゃべりながらオーストラリアにまで来ることができて、よかったです。
――実際プロ野球とは、どんなレベルの世界なのか。1年間プレーしてみて、何かつかめたもの、実感したところはありますか。
風間 今年からどんどん上で投げたいと意気込んでいたんですが、結局ケガでまったく一軍に近づくことができませんでした。でもその代わり、体は強くできたと思いますし、今後につながるような1年を過ごせた感じはしています。
三浦 二軍の試合でも最初は相手選手のデータがまったくない状態で投げて、結果が少しずつ出てきました。そのうちお互いデータが積み重なって、打たれることもあったんですが、そこからバッテリーで配球を話し合って、学んだことは多かったと思います。投手コーチに「もっとストレートの球威を上げれば、上でも通用する」と言われながら、1年目はそれができずに終わってしまいましたが。
――日本でシーズンを終えた課題を受けて、ここABLではどんなことを目標にプレーしていますか。
風間 自分は、ここで自分のストレートがどれだけ通用するかを試したいと思ってきました。でもそれ以上に、日本のシーズンで投げられなかった分、ここで投げる機会をいただけたわけですから、ケガなくしっかり投げて、2023年につながるものを得たいと思っています。
三浦 自分は・・・
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