2年連続Bクラスの責任を取る形で、あと1年の契約を残していた原辰徳監督が電撃的に退任を表明。阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチが、新たに監督へ就任することが発表された。 写真=高塩隆、川口洋邦、BBM 
原監督は10月4日の最終戦セレモニーで退任を表明した
最多勝監督退任の意味
3年連続V逸、2年連続Bクラスに終わった余波は、想像以上に大きな衝撃波となって
巨人を襲った。10月4日、東京ドームでの最終戦セレモニーで、原辰徳監督が今季限りでの退任を表明。阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチにチームを託すことになった。
「Bクラス確定となった夜に、山口(山口寿一)オーナーとしっかり話し、2つのことを約束しました。一つは、辞任します。もう一つは、若い新しいリーダー、阿部慎之助君にチームを託そうと、そういう決断をしました」(原監督)
続いてマイクを渡された阿部新監督は硬い表情のまま、「常勝軍団であれ。伝統ある巨人軍の最多勝利数監督より大役を受け継ぐことになり、とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところ。強い巨人軍、愛される巨人軍をつくるべき、チーム一丸となって戦っていく所存です」と、ファンに決意を語り掛けた。
風雲急を告げたのは9月29日。オーナー会議に出席した山口オーナーが原監督の続投を明言せず、「来季のことについては、契約についても真剣に考えなければならない」と口にしたことで、原監督の退任の可能性が急浮上したが、実際にはその日の夜に、クライマックスシリーズ進出の望みが断たれたことで原監督退任、阿部新監督誕生という2つの決断が下されていたというわけだ。
セレモニー後、原監督は「予想もしていなかった自分のためのセレモニーもあり、ありがたかった」と何度も涙を拭った。選手として15年、コーチとして3年、そして監督として17年。35年にわたって袖を通してきたジャイアンツのユニフォームを脱ぐにあたり、「ひと言では、語れない」と言葉を詰まらせた。
あらためて原監督が1年の契約を残したまま・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン