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2024 PREVIEW プロ・アマ球界大展望

<2024ファーム参加球団展望>新たな風を吹き込む 地域密着型球団の役割

 

2024年はファーム・リーグに大きな変化が起こる。オイシックス新潟がイースタン・リーグへ、静岡を拠点とするハヤテ223がウエスタン・リーグへ参加し、それぞれ8球団、6球団による新たな形でのリーグ戦が展開される。BCLでの実績を持つ新潟と新規立ち上げを行うハヤテ。ともに地域密着型球団として、24年3月の開幕に焦点を合わせ、動きを加速させている。
文=岡田浩人

【オイシックス新潟】伝統と革新の育成戦略


阪神の高山[中央]らを獲得し選手層を厚くしている新潟。左は橋上監督、右は池田拓史球団社長


 イースタン・リーグに参加が決まった「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」は新潟市に本拠地を置き、23年まで独立リーグ・BCリーグで17年間活動を続けてきた。独立リーグ日本一1回、リーグ優勝2回の実績がある。

 池田拓史社長は「ふるさとのプロ野球による地方創生」を掲げ、「ファーム・リーグ参加で日常的に新潟の選手がNPBの選手と試合をやっている姿を見ることができる」と裾野拡大に大きな効果があると手を挙げた。ファーム参加にあたり食品宅配大手の「オイシックス・ラ・大地」と資本提携を結び、命名権の売却を行った。安定的な球団経営の確立を急いでいる。

 首脳陣は元ヤクルト橋上秀樹監督、元巨人野間口貴彦投手コーチに加え、元日本ハム武田勝氏が新たに投手コーチに加わった。いずれも故・野村克也氏のもとでID野球を叩きこまれた経験を持ち、特にNPB経験者が再びはい上がるための“再生工場”として期待がかかる。このほか球団では野手コーチの選定を進めている。

 選手の顔ぶれとしては独立リーグ時代からの20人に加え、新たに23人の加入が決まっている。新人のうちNPB経験者は7人で、元阪神の外野手で16年のセ・リーグ新人王の高山俊や、17年に15勝3敗で最高勝率のタイトルを獲得している元広島の投手・薮田和樹ら、名のあるメンバーがそろった。

 橋上監督は「これまで新潟で見ることができなかった高いレベルの野球を楽しんでもらいたいし、『新潟もやるじゃないか』と思ってもらえるような試合をお見せしたい」と意気込み、「集まったメンバーが力を発揮してくれれば互角以上に戦える」と自信をのぞかせる。

 チームは2月1日から始動予定で、キャンプを経て、3月からの開幕に備える。

【ハヤテ223】実績ある首脳陣が導く


12月の首脳陣就任会見。左から深谷コーチ、赤堀監督、山下GM、高田ヘッド、中村コーチ


 ウエスタン・リーグへの参加が決まった「ハヤテ223(ふじさん)」は静岡市を本拠地とし、新たにチームを立ち上げる。東京に本社を置き、成長企業への投資事業などを行っているハヤテグループが親会社となる。

 四国・香川で球団社長を務めた経験を持つ池田省吾球団社長は「静岡はもちろん、全国の皆さんに愛されるチームを作りたい。野球の裾野拡大に貢献したい」と意気込む。

 ゼネラルマネジャー(GM)には元大洋の内野手で横浜(現DeNA)監督を務めた山下大輔氏、初代監督には近鉄の抑えで活躍した赤堀元之氏、地元・静岡県出身の元プロ選手が就任する。

 NPBでの投手コーチや独立リーグ指導者の経験を持つ赤堀監督は「育成と再生」を掲げ、「一人でも多くの選手をドラフトにかけ、NPBを退団した選手をもう一度上の舞台に立たせたい」と意欲を示している。

 11月初旬に球団トライアウトを実施、その後のNPB合同トライアウトを山下GMらが視察した。12月7日には第一弾として29人の新入団選手を発表。元ロッテ外野手・福田秀平や、元DeNA投手で常葉菊川高出身の田中健二朗、同じく元DeNA投手で地元出身の池谷蒼大らNPB経験者10人が名を連ねる。異色の選手としては群馬大医学部に在籍し、準硬式野球部の投手として140キロ台後半の直球を投げ込んだ竹内奎人も地元・静岡からNPB入りを目指す。

 12月20日にはコーチ陣も発表され、ヘッドコーチに巨人二軍監督の経験を持つ高田誠氏、打撃・野手コーチには元オリックス深谷亮司氏、投手コーチには元日本ハムの中村勝氏が就任することが決まった。

 年明けには新しいチーム名が発表される予定。さらなる入団選手も交渉中だという。1月11日から清水庵原球場で合同練習をスタートさせ、NPBよりも1週間早い25日からキャンプに入る。
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