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ペナントレース EXPRESS 2024【パ・リーグ】

魅力あふれる日本ハム・水谷瞬 ペナントでも真価を発揮「交流戦だけだったと言われたくない」

 

6月21日の楽天戦で9回二死から同点三塁打を放った日本ハム・水谷


 その実力は本物か――。交流戦で史上最高の打率.438をマークして首位打者に輝いた日本ハム・水谷瞬。前年まで一軍未出場の選手が“タイトル”を手にした大ブレーク劇だ。昨オフ、現役ドラフトでソフトバンクから移籍。高卒6年目の今季は5月21日に2度目の一軍昇格を果たし、交流戦から一気に出番を増やしていった。

 一過性で終わらせない。もちろん、それは本人が一番よく分かっている。6月21日の楽天戦(エスコンF)前に行われた交流戦MVP受賞会見では「交流戦だけだったと言われたくない」と言葉に力を込めた。

 決意はプレーに表れる。楽天戦の3回一死二、三塁から1点差に迫る2点適時打を左前へ。8対9の9回裏には二死から清宮幸太郎の投ゴロを則本昂大が一塁へ悪送球。思わぬ形で回ってきた二死二塁のチャンスで初球の155キロ直球をジャストミート。中堅の頭を越える同点三塁打を放った。

 9対9の乱戦で魅せた起死回生の一撃。三塁上で胸を叩いてガッツポーズし、喜びを表した。「一打で同点とか考え過ぎずにいけたので、素直に初球からアプローチできました」。水谷は手応えを語った一方、誰もが試合終了と思った状況から一転の同点劇に「野球は怖いなって、あらためて思いました」と気を引き締めた。

 身長193cm、体重99kgと恵まれた体格を誇り、スピードも抜群。攻守走で全力プレーは欠かさない。6月23日現在、31試合に出場して打率.362、3本塁打、19打点、OPS.941。若手が次々と台頭する新庄剛志監督率いる日本ハムで、スターダムに駆け上がる可能性は十分にある。

写真=毛受亮介
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