週刊ベースボールONLINE

廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「今の球界は一、二軍の区別がまるでない」

 

7月6日、DeNA戦での岡田監督をはじめ阪神ベンチ


 阪神は大山悠輔佐藤輝明がスタメンに戻ってきた。逆に森下翔太を二軍で再調整させている。

 一軍のクリーンアップを平気で二軍へと落とす時代になった。われわれのころには考えられない。要は、指導者がオーダーとは何かを知らないのだ。

 一、二番、六〜八番が投手にしつこく食らいつき球数をほうらせて出塁、クリーンアップが当たれば長打で“掃除”する。

 オーダーを組むにあたって指導者も、選手がどんなタイプかひと目で見極められないなら、やめたほうがいい。

 われわれの感覚でいえば、一軍で三番に座っていた打者が二軍に落とされたら引導を渡されたのも同然だ。巨人90年の歴史を築いた大打者の一人、川上哲治さんが二軍で何番を打ってこいと言われたら間違いなくやめる。それが四番の誇りである。要は一軍とは何か、二軍とは何かの区別が今の球界にはまるでないのだ。

 二軍のチームが優勝したと万歳している光景を見るが、二軍において勝敗は意味がない。この選手は一軍へ行ったらバントを必ず成功させるといった取り柄のある選手を育てるべきだ。しかし教えるコーチが二軍にいるだろうか。

 私は西武の監督時代、第二球場でニコニコしながら練習している選手を見て・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング