週刊ベースボールONLINE

ペナントレース EXPRESS 2024【セ・リーグ】

阪神・V戦線に食らいつく 連覇のカギとなる佐藤輝明の打撃

 

戸郷から逆転3ランを放った佐藤輝。岡田彰布監督も「そら、一番のバッティングやんか。ホームランやから」と褒め称えた[写真=佐藤真一]


 起死回生の一発が飛び出した。8月31日の巨人戦(甲子園)。阪神打線は巨人先発の戸郷翔征の前に5回まで1安打8奪三振で無得点に封じ込まれていた。5月下旬にノーヒットノーランを許している相手だ。暗雲が立ち込めていたが、6回二死から反撃を試みる。三番・森下翔太が中前打、四番・大山悠輔が死球。二死一、二塁となり打席に五番・佐藤輝明が入った。

 2打席連続三振を喫していた佐藤輝。だが、「チャンスでしたが軽く捉えて、1点返せればいいかなという気持ちでいきました」と気負わずにいたのが奏功した。カウント1-1からの3球目、外角低めの150キロのストレートに軽くコンタクトした打球は甲子園の夜空に高々と舞い上がるとバックスクリーン左へ。逆転の11号3ランとなった。

 後半戦から右足を大きく上げないステップに取り組んでいる。1本足で立つ時間が短くなれば目線の上下移動が減り、インパクトの瞬間でズレが少なくなる。佐藤輝のパワーであれば、しっかり芯に当たりさえすれば強振せずとも打球は飛んでいく。

 4対2と巨人を下した阪神。翌日の同カードでは佐藤輝の失策もあり敗れ、9月1日現在で1位・広島に5.5ゲーム差、2位・巨人に5ゲーム差の3位に位置する。連覇に向けて負けられない戦いが続いていくが、佐藤輝のバットがカギになるのは間違いない。
HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング