2度のシーズン200安打はNPB史上唯一。日米通算2723安打は歴代5位の大記録だ。攻守走で輝きを放ったミスタースワローズがユニフォームを脱ぐことを決断した。 写真=川口洋邦 
グレーのスーツ、茶色のネクタイ姿で会見に臨んだ青木。約50人の報道陣が見守る中でとびきりの笑顔も見せた
安打製造機がバットを置く。
ヤクルトの
青木宣親が9月13日、都内の球団事務所にて引退会見を行った。「幸せな野球人生だった。100点満点。やり残したことがない状況で現役生活を終えることができる」。会見後には
山田哲人、
村上宗隆がサプライズ登場。村上が号泣する事態には「俺も泣いちゃうよ」と青木の目にも涙があふれた。
2004年に早大からドラフト4位でヤクルトに入団。2年目に打率.344、202安打で首位打者、最多安打、新人王を獲得すると、俊足巧打の外野手として数々のタイトルを獲得。10年から2年間は“ミスタースワローズ”の称号でもある背番号1を着用した。日本代表にも名を連ね06、09年はWBC連覇。12年からメジャー・リーグに挑戦し、6年間で7球団に在籍。18年にヤクルトへ復帰した。
42歳で迎えた日米通算21年目の今季は61試合出場で打率.192。「自分の思っているようなパフォーマンスをファンに見せることができないというのが一番」と身を引く覚悟を決めた。
一番の思い出は21年に成し遂げた日本一。「達成できて、そのあたりでほぼほぼ自分がやりたいことを達成したなという気持ちもあった」と話した。
引退試合は10月2日の
広島戦を予定。大学時代から慣れ親しんだ神宮球場で最後の勇姿を披露する。
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会見後には山田[左]と村上[右]がサプライズで登場。引退する青木へ花束と感謝のメッセージを送った